3-5 大好きなエド兄さまが学園にお出迎え
「エド兄様どうされたのですか?」
私がお屋敷に帰るために校門から出ようとしたときに、エド兄様を見つけた。
妹の私から見ても、精悍で爽やかな見た目。
しかも、優秀でとても優しい自慢のお兄様だ。
ちなみに、ゲームの中でもエドワード様が私の一番の推しだった。
私は、学園で会えたことがうれしくてエド兄様に駆け寄った。
「母上に頼まれたことがあって、伝えに来たんだよ。
今日は、ランベルト商会との打ち合わせが急に入ったから準備をしてほしいんだって。
全く母上は人使いが荒いよ。
僕だって忙しいのに。
でも、こうやってシャルに会えるのもうれしいものだね。
学園では困ったことは起きなかったかい。」
そういって、優しく頭をなでてくれる。
小さい子ではないので恥ずかしいけど、嬉しくなってにこにこと頭を預ける。
「わざわざ来てくれてありがとう。
私もエド兄様に会えて幸せです。」
「大げさだなあ。
でも、可愛い妹にそう言われるのもうれしいね。」
その時、聞こえてきた一言。
「尊い!」
驚いて後ろを振り返ると、なんとヒロインもといリリアーナ様がとろけそうな目でこちらを注視している。
「リリアーナ様、どうされましたか?」
「あ!申し訳ありません。
推しが・・いえ、違います。
そ、そうです。
先日助けていただいたお礼をぜひしたいと思い、お待ちしていたんです。」
「そんな。私当然のことを話しただけですので、本当にお構いなく。」
「いえ、それでは私の気が済みません。
ぜひ、近いうちにお茶でもご一緒させていただけませんか。」
「それなら我が家に招待したらどうだ。
今日は無理でも近いうちに。」
エド兄様がにこにこと話しかける。
「素敵。」
「?」
「いえ。うれしいです。
ぜひよろしくお願いいたします。」
口もはさめずにいるうちに話は決まってしまった。
「では、近いうちにご招待いたします。」
「ありがとうございます。
楽しみにいたしております。」
エド兄様はどうも学園での私のお友達の話が出ないことを心配していたようで、喜んで誘ってしまったようだった。
はい、当たりです。
今、私、ボッチです。
クラスのみんなと仲良くしようとしても避けられて、誰も近づいてきてくれない。
挨拶をしても視線を逸らされて返ってきたこともない。
一度広まった噂はなかなか収束してくれなかった。
友達という名のゴールは遠くはるか彼方にある。
私に友好的に話しかけてくれるのは、アル様とレオンとリリアーナ様だけ。
全然知らなかったけど、校門前のこの様子を納得いかない顔で見ている人がもう二人。
偶然シャルを見かけたアル様とレオンだった。
「あの兄弟、距離が近すぎるだろう。」
「仲が良すぎる。」
レオンの言葉に、アル様はどこか面白くなさそうな表情を見せた。
今回は短めですみません。
また、頑張ります。




