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3-1 とうとう学園へ

読んでいただきありがとうございます。

とうとう第3章に入りました。




とうとう始まってしまうのか?



「シャル、いつものドレスも素敵だけど、また制服姿も新鮮でいいわね。」


お母様が目をキラキラとさせながら、近づいてきた。

今では、社交界を先導すべく流行の最先端を行く存在。

ドレスやジュエリーについても意見を出し、領地を豊かにしている一人。



「随分美しく成長したね。世界一自慢の娘だよ。」


お父様は相変わらず私に甘い。

領主として領民のことを考えた領地経営を行おうとしている。

わが領の財政も上向きに変えた代表者。


「シャル。しっかり学ぶんだよ。」


優秀なお兄様は、王城で働きながら熱心に領地経営も学んでいる。

嬉しいことに学園を卒業してからは、公爵家で一緒に生活している。



私は、シャルロット・ローゼンベルク。


ローゼンベルク公爵家の令嬢である。


本来の私は、傲慢でわがままな悪役令嬢ーーのはずだった。



転生してから9年。


フラグを折るべく奮闘した。


私、頑張った。


本当に。


これ以上ないほどに。




王都にある由緒ある『グリーンフィールド学園』。


そこは、ゲームがスタートする舞台。


男性は13歳から17歳までしっかり学ぶが、女性は結婚に向けての婚約者選びの場でもあるため16歳になる歳から2年間だけ通う。


そして、私はもうすぐ16歳になる。



一番の問題は、私の婚約者が、王太子殿下だということ。


私と同時にヒロインも入学してくる。


誰からも愛される思いやりのある性格、美しくそして学業でも優秀な成績を修める。


王太子殿下が大好きな私(ただし、ゲームの中ではですよ)は、王太子殿下に近づくヒロインに嫉妬していく。


貴族達の陰謀に巻き込まれるのは王太子殿下の卒業パーティー。


そこで、私は断罪されてしまう。


国外追放。修道院送り。挙句の果てに一家離散。



そんな未来にならないために、破滅フラグを折りまくるべく奔走してきた。


ローゼンベルク公爵家の使用人たちとの関係改善。


父と母との関係改善をしながらの領地改革。


兄との関係改善。


幼馴染のレオンハルトのお母様を元気にすること。



なのに、断罪をする一番の脅威の王太子殿下と婚約破棄だけはできなかった。


向こうが絶対に手放そうとはしないからだ。


とにかく、全力で逃げようとしていたのに。


なぜか定期的なお茶会が開かれる。


そして、いつの間にか「アル様」 「シャル」 とお互いを呼び合わなければならなくなった。


解せぬ。



「学園の入学もうすぐだね。毎日のように顔を合わせられるから楽しみだよ。学園ことは生徒会長のこの私に何でも聞いてくれ。」


1歳上の『アル様』からは、お茶会のたびに言われている。


「学年も違いますし、授業も違いますから、アル様にお会いするのは難しいのではないでしょうか。」


残念そうに視線を下に向けた。


「シャル。それならいい考えがある。お昼は毎日一緒に食べることにしよう。学園で一緒にいられるのも1年しかないからね。王妃教育もそろそろ始まるし、相談する場も必要だよ。」


「そうですか。」


また、逃げられなかったらしい。


どうして。


ヒロインと出会う、その日が近づいているというのに。





断罪の卒業パーティーまであと1年。

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