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ストケシア  作者: 桧山 紗綺


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13/15

話の出所

「そんなことがあったのか…」

 グレイとシアは公園で並んで話をしていた。

「はい、すごい剣幕でした」

 肩を落とすシアを抱き寄せる。恥じらいながらもグレイの手に逆らわない。

「しかし、おかしいな…。 誰から聞いたんだ?」

 グレイはこの件について誰にも話していない。

「え? 誰にも話さなかったんですか?」

 話を知るものがいないはずだと言うグレイにシアが驚く。

「ああ、父や弟には話しておこうと思ったんだが、機会がなくてな。

 それに……、今はシアと話さなければならないことの方が多い」

「わたしと?」

「どれだけ俺が君のことを好きで、君が俺のことをどう思っているか、とか」

 好き―――。ただそれだけの言葉が二人の間には足りない。

 言葉を交わす時間を大切にしたい。まだお互いの気持ちを知ってからわずかで、気持ちを確かめあう時間すらなかった。

「今は、君といろいろなことを話したい。 もっとシアのことを知りたい。 俺のことを知ってほしい。」

 グレイの言葉にシアも頬を染めて頷く。

 自分の気持ちに気づいてから数日。

 シアがグレイの想いを知ってから数日。

 足りない時間を瞳と言葉で補うように二人はお互いを見つめ、想いを伝え合った。


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