第二十一話【主人公誘拐】
「青鈴濫真…コイツを殺して赤熊家の娘とキスすれば赤熊家は我のモノに…」
その男はニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべながら手元にある青鈴の写真と赤熊の写真を見ていた
「そうですね…赤熊血瑠璃彼女を自分のモノにするのも勝ちがあると思いますよ?ご主人?彼女、そこらへんのアイドルに勝るか勝らないかぐらいの容姿ですからね。」
男の隣にいる男も写真を見ながら話す
「それもそうだな…このゲームに勝った暁にはいっぱい楽しませてもらうとでもしようか…胸はそこまで無いがな…」
「ご主人…すぐにそういう考えに移るのはいただけませんよ?…脳ミソ抜きましょうか?」
「お前が言うと冗談に聞こえないんだがな…蛇目…」
「やだなぁご主人、壱から壱〇《じゅう》まで嘘ですよ虚言です。騙されないでください?今年に入って何回詐欺に引っかかってると思ってるんですか。壱五回ですよ!?わかってます!?」
「わ、わかってるわかってる。だからそんなに力んで言わないでくれ蛇目…今我はアニメを見ているんだから…」
蛇目はご主人と呼ばれる人物の耳を見た。そこには蛇目の予想通りイヤホンがありイヤホンのコードが刺さってる場所にはテレビがあり。画面にはタイトルなのだろうか『萌え萌え天使マジカルラブリン』という謎のアニメの題名が映っていた
「ご主人!!話を聞いてください!」
蛇目はイヤホンをご主人の耳から取りながら言った
「あぁーっ!!新OPだったのに…」
「新OPとかどうでもいいですから!!動画投稿サイトとかででも見ててください!」
「蛇目ぇ!!」
「なんですか!?」
「動画投稿サイトとかだったら画質が落ちてるかもしれんのだぞ!」
「いや!どうでもいいですよ!」
「仕方ない…もうブルーレイなどは予約してあるから問題無いから諦めることにしよう…」
ちょうどご主人がその言葉を終えたあとに蛇目の携帯がメールを受信したのか受信音が鳴る
〔何でそこで諦めるんだそこで!!!!〕
携帯からなんとも暑苦しいセリフが延々と流れる
「蛇目…」
「い、いや!ご主人!今のは聞かなかったことにしてください!じゃないと恥ずかしくて私死にますから!」
「わ、わかった。我は聞かなかったことにするぞ…」
「あ、ありがとうございます……」
蛇目の赤面顔が普段の顔になっていく
「ところでご主人」
蛇目は新たな話題を降った
「赤熊血瑠璃を手に入れるのに青鈴濫真という邪魔な守護人がいるじゃないですか」
「そやつは我は殺すと…」
「いやいや人質にするんですよ。赤熊血瑠璃をおびき寄せるエサとして」
蛇目は提案した
「エサ?どのように使うのだ?」
「はぁ…ご主人…そのくらいはわかってくださいよ…いいかげんこっちも頭が痛いですよ…」
「頭痛薬飲むか?よく効くぞ」
「いやそういう頭痛いじゃないです…表現技法的なモノです…」
蛇目は心の中で「駄目だ…さらに頭痛くなってきた…」と思った
「で、ですねエサというのは赤熊血瑠璃を自分の言いなりにさせるために青鈴濫真を使うんです」
「駄目だ!我にはさっぱり理解できん!その件は任せる!」
「いや少しは協力してくださいよ…」
「それじゃあ部屋に戻ってよいぞ!」
「ご主人私をこの部屋に呼び出したのって何か理由があったんでしたっけ?」
「いやいやこのアニメを一緒に見てもらおうと―――
蛇目はそそくさと自分の部屋へと戻った
蛇目の部屋
「(しかし…青鈴濫真を捕えるとなればかなりの実力が無いと無理そうだ…奴は記憶を奪う能力を持っている…それを使われたらたまったものじゃあない。ご主人にも隠してこそはいるが…やはりこの方法でやるしかないか…相手は男…引っかかる筈だ…)」
蛇目は服を着替え部屋の窓からまるでどこかの大泥棒のように飛び降りた
「(何せ弱い私にはとらえる方法などこれ以外にあるまい…)」
闇に乗じて隠れつつ蛇目は考えていた青鈴濫真捕獲作戦を
後日:赤熊血瑠璃の家
「濫真ー濫真ー?」
「どうした青鈴がどうかしたのか?」
赤熊に話しかけたのは尾上だった
あの戦いの時に冥野の話では家は沢木という人物のせいで半壊そしてこれまた沢木という人物のせいで朧は死亡した。だけど水川のおかげで沢木という人物は砂化したが、次の瞬間に家の半壊はまるで淡い夢のように、朧の死は嘘のように、沢木という人物がそこにいた現実は無かったことのように消えていたのだという。そしてその後に青鈴が尾上と狐火を連れてきたのだという。
そしてその戦いから一か月過ぎて季節はもう秋そんな頃になっていた。
「部屋見てもいっつも漫画持ち込んで読んでる図書室にも見当たらないから…」
「あ、それなら昨日の夜トイレにいったきりみてないけどね」
尾上に抱き着きつつ狐火が言う
「でもトイレに行ったきりでてこないってのはおかしな話じゃないか?」
「今日朝起きてトイレには行ったし…どこに行ったんだろ?」
「仕方ない。狐火、青鈴を探すぞ」
「えーめんどくさい…」
「いいから」
そして尾上、赤熊、狐火の三人での青鈴探しが始まった。
そして5分後…
「はぁ見つからない…ホントどこ行ったのよアイツ…」
「なぁ赤熊」
「はい?」
「風呂にこんな紙があったんだが」
尾上が赤熊に差し出した紙には
青鈴濫真は私、蛇目宗佑が誘拐させてもらった
助けたくば赤熊血瑠璃一人でここにこい
その紙のここと書かれた部分には地図が書いてあったそれも酷く汚く読み取れないような地図が
「ここにこいって…こんな地図じゃいけないじゃ―――
ピンポーン
赤熊の家のインターホンがなる
「狐火ー出てやってくれ」
「はーいどちらさーん」
狐火は玄関のドアを開けた
「誰だ?」
そこには水川がいた。だが狐火が水川の存在を知るはずもないので
「どちらさん?」
「血瑠璃を出してくれればわかる」
水川は低い声で言った
狐火は赤熊を呼んだ
「血瑠璃ちゃーんお客さーん」
お客?誰だろうと赤熊は思ったがとにかく玄関まで行くことにした
「ってあ、章悟じゃん。何しに来たの?」
「いやちょっと朧だとかいう奴の様子を見に来てな」
「朧?朧なら今買い物に行ってるけど」
「何だそれなら別に心配なさそうだな。それじゃあ帰らさせてもらう」
「あ、ちょっと待って!」
水川は「何だ?」という表情で振り返った
「コレ…どうにかできない?…」
「要するに青鈴が攫われたので俺に助けてほしいということか」
「そうそう!そういうこと!」
水川をソファに座らせ赤熊は喋っていた
「この文章には血瑠璃を連れてこいと書いてあるが…行くつもりなのか?」
「そりゃあ濫真が捕まってるんだし…」
「そうかじゃあ行かなくていい」
「え?何で?」
「下手に動かれても困る。それに騙す手段を思いついたしな」
「下手にって…それと騙す手段っていうのは?」
「それは秘密だ。まぁとにかく助けてきてやるだからこの家に居ろ青鈴を連れて帰ったときにお前が居ないと青鈴も安堵できなさそうだしな」
「う、うん」
「それじゃあ行ってくる…」
水川は文章と地図が描かれた紙を手に取り玄関の方へと向かって行った
「あ、気をつけてね!」
「大丈夫だ」




