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「おい!龍生じゃねぇか!」
「おっ!美咲ちゃんじゃん!やっほー!」
「だから、美咲ちゃんじゃなくて、山村さんって呼べって何回言ったらわかるんだっ!」
美咲ちゃんにゲンコツされちった。
痛いんよね〜…美咲ちゃんのゲンコツ。
「っつつ。美咲ちゃん痛いって…」
「龍生がいつまで経っても、礼儀ってもんを覚えねぇのが悪いんだろーが!」
「だって、美咲ちゃんは美咲ちゃんじゃんか」
「お前な…」
あっ!やべっ!説教がはじまっちゃう!
「てかさ!美咲ちゃんに聞きたいことあったんよ!」
「あ?なんだ?」
「美咲ちゃんってさ!奇跡の子って聞いたことある?」
「あ?都市伝説か何かか?」
「んー?そんな感じかもしれんけど…実際にいたっぽいんよね〜。それでさ!奇跡の子を探してるんだけど…元々、奇跡の子って鈴の子って呼ばれてたらしいんよ」
「鈴の子だ?んだよ、それは?」
「んー、俺もまだよくわかってないんだけどさ…リンちゃんってさ、いつからじいさんの息子になったか覚えてる?」
「あ?昔のことだからな…あんまり、覚えてねーな…」
「俺もそうなんだけどさ…リンちゃんってさ…ずっとお守りだって言ってさ…壊れた鈴を大事にしてんじゃん」
「そうだな…」
「まさかとは思うんだけど…ちょっと気になっちゃったんよね〜」
「神影が…奇跡の子だって言いたいのか?」
「んー、わかんね。でも、リンちゃんに関係あんじゃないかな〜ってさ…ただの勘なんだけどね」
「そうか…私もじいさんの息子になるまでのことは聞いたことねーし、気にしたこともなかった。まぁ、なんかあんだろうなーとは思ってたけどよ…。あいつが話すまでは…聞かないし、そんなの関係なく、私の弟だと思ってからな」
「うん。俺も同じだよ…リンちゃんが話してくれんなら、聞かないしさ…そんなの関係なく家族みたいなもんだって思ってっからさ。だから、もしリンちゃんに関係あるんならさ…依頼人には悪いけど、俺はリンちゃんの方が大事だかんさ…」
「んだよ!龍生らしくねーな!お前はバカみたいに真っ直ぐ突っ走ればいいんだよ!それをなんとかすんのが神影のいいところだろーが!」
「んー、そうやね。てかさ!バカみたいにって酷くね!」
「お前はそういうやつだろ?ん?」
「まぁ、そっか〜。そうだよな!わかった!俺の考えすぎかもしれんしね」
「そうだろ?まぁ、一応、私も調べてみるよ…」
「お願い…うし!じゃあ、俺は調べてみるわ!」
「おう!気をつけろよ!」
「おうよ!美咲ちゃん!またな〜」
俺は笑顔で手を振りながら、調べに行く。
とりあえず、大きな火災があった村を調べなきゃな!
まだわかんないことだらけだけど、
もし、もしもリンちゃんと関係があるのなら…
俺はリンちゃんの意志を優先することを心に決めた。




