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第十一章、いざ開幕!

じいちゃんはいつも一人だった。

僕が息子になるまで、

一人で山の中に暮らしていた。

若い頃に愛した女性がいたらしい

だが、守りきれなかったと話していた。

その話をする時だけ、

いつも悲しそうな顔をしていた。

だから、お前は大切な人は…

大事な人は絶対に守り抜けと言われた。

僕にそういう人が出来るとは思えなかったが、

わかったよと約束したことを覚えている。




カラコロカラン


「みなさーん!旅行に行きましょー!!」


笑顔で入ってきた雨宮栞が元気いっぱいに話しかけている。

雨宮栞の後ろから真島彩花も来ていたようだ


「え?栞ちゃん、旅行ってどゆこと?」

「事務所の人に旅館の招待券もらったんです!だから、一緒に行きましょうよ!」

「へ、へー…旅館ね…」

「え?橘さん行きたくないんですか?温泉付の綺麗な旅館なんですよ!」

「いやー、ちょっと前のこと思い出しちゃって…」

「前のこと?何の話ですか?」


雨宮栞も真島彩花も本当に覚えていないようだ。

橘はどうしよう?って悩んだ表情をしている


「えー!橘さん行かないんですか?」

「い、いや!行くよ!リンちゃんも行くよな?」

「…僕は大丈夫です」


タバコに火を灯しながら答えた。


「えー!神影さんも行きますよね?大丈夫ってそういうことですよね!」

「楠木さんも行きますよね?」

「え〜私も誘ってくれるの〜?」

「もちろんです!みんなで行った方が楽しいですよ!」


真島彩花は少しだけ考えている表情をしているが、

雨宮栞が何かを話して、笑顔で誘っている。


「は、はい!私も楠木さんとお話ししてみたいので!」

「彩花ちゃんだったかな〜?」

「そうです!」

「そっか〜…栞ちゃんと彩花ちゃんがそう言うなら、私も行こうかな〜?」

「はい!行きましょう!こんな旅館なんですよ!」


雨宮栞は携帯画面を柚葉さんに見せている。

綺麗なところね〜と話している姿を見て、

あぁ、ここは大丈夫なんだなと思ってしまった。


「あとはリンちゃんだけだぜ?」

「…皆さんでゆっくりしてきてください」

「えー!そんなこと言わずに行きましょうよー!」


コーヒーを飲みながら、煙を吐き出す。

このメンバーで行って、僕は楽しめるのだろうか?

一人残った方がゆっくりできるのでは?と

考えていると柚葉さんに話しかけられた。


「ねぇ、鈴。私と一緒に行ってくれるよね?」

「…どうですかね」

「あら?私は鈴のお願いは聞いてるけど?」

「…そうですね」

「私と行ってくれるよね?」

「…そうですね」


僕は天井に煙を吐き出してから、

わかりましたと返事を返した。

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