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あの後、元々入れてあった箱に入れて、
神社へと持っていき、お焚き上げをしてもらい
そのまま石は神社に処分をお願いした。
田口明里は無事に手術が成功して、病気が治り、
体力が戻り次第、退院できるようだ。
田口進は真面目に会社で働いており、
明里が元気になっていく姿を見るのが幸せですと
話していた。
「うーん。結局さ…何で手術できたん?」
「…さぁ」
「なんか、リンちゃんにめっちゃ感謝してたけど…なんかしたん?」
「あの石のことじゃないか?」
「まぁ、それはあるんだろうけど…なーんか違う感じするんよね〜」
僕はタバコに火を灯しながら、聞いている。
僕はコーヒーを二つ入れ、
カウンターに一つ置いた。
「柚葉さんもありがとうございました」
「私は特に何もしてないわ〜」
「いえ、柚葉さんがいてくれてよかったです」
「そう〜?」
「はい。ありがとうございます」
柚葉さんに感謝を伝えると、
じゃあ、今度は私のお願いきいてねと微笑まれた。
どんなお願いをされるんだろうか…と
少しだけ不安に思ったが、考えるのをやめた。
コーヒーを飲みながら、タバコの煙を吐き出す。
橘がリンちゃん…と声をかけてきた。
「結局、あの石ってなんだったん?なんか、神様が宿ってるって言ってたけどさ〜」
「…さぁ、何だったんだろうな」
「物にも…人の思いは宿るものよ〜」
「えっ?そうなん?」
「だから、物は大切にしなきゃね〜」
「お、おう!俺は大切にするぜ!」
親指を突き出しながら橘は笑っている。
コーヒーを飲みながら、美味しいと微笑む柚葉さん。
僕はタバコの煙を天井に吐き出しながら、
田口さんは…と呟いた。
「きっと、人を騙すことはできないんでしょうね…」
これにて第十章完結です。
お楽しみいただけたでしょうか?
ゆっくりですが、続きも書いていきますので、
優しい気持ちで見守ってくださると嬉しく思います。
今後とも、お楽しみいただければ幸いです。




