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「…見つけましたよ」
「あっ!こ、この間の!」
橘が笑顔で彼の肩を掴んだ。
「…詳しくお話を聞かせていただけますか?」
事務所に戻った僕はタバコに火を灯した。
「も、申し訳ありませんでしたっ!」
頭を下げて謝罪している彼から話を聞いた。
彼の名前は田口進。
子供の頃に親を亡くし、妹と二人家族のようだ。
「何であんなことしたんよ?」
「その、妹の為にと思って…」
「ん?どゆこと?」
田口進の妹は病気で入院しているらしく、
手術する為には大きなお金が必要なようだ。
「俺が子供の頃から優しい妹で、兄ちゃんが元気でいてくれたらそれだけでいいって笑うんです。だから、俺がなんとかしなきゃって思ったんです…」
「そうだったんだ…」
「はい…。でも、生活するお金や妹の入院費を稼ぐのが精一杯で…それでも、妹の為にって…魔が差したんです」
「…貴方がしようとしたことは犯罪です。そのお金で手術が出来て元気になっても妹さんは喜んでくれますかね?」
「…おっしゃる通りです」
でも、それでも!なんとかしたいんです!と彼は話した。
「リンちゃん…どうする?」
僕は天井に煙を吐き出しながら、問いかけた。
「それで手術費用はいくらなんですか?」
「大体、100万円ほどかと」
「…そうですか」
田口進は瞳を潤ませなが、謝ってきた。
「本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした!」
「…謝罪は、美里さんにされてください」
「そ、そうですよね」
申し訳ありませんと頭を下げて、立ち去っていった。
カラコロカラン
「うーん。あの話も本当かね?」
「…さぁ」
「でも、ばぁちゃんの頼みだかんな!」
俺は調べるよっ!と言って、
橘は元気に立ち去っていった。




