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「失礼しますね」
僕は誰もいない部屋に言葉をかけてから入った。
南新一から部屋の鍵を借り、南靖子の部屋に来ている。
部屋はワンルームでいかにも女の子らしい部屋になっていた。ピンクのフサフサしたカーペットに、花柄のカーテン。ベッドにはヒヨコみたいな可愛らしいぬいぐるみが置いてあった。
棚を見ると笑顔で写っている家族写真が、写真立てに飾られていた。本当に仲がよさそうだ…
何故、そんな彼女が自殺をしたのか…
それとも自殺ではなかったのか…
僕は部屋の中を調べながら、考えていた。
ふと、写真立てを手に取って見てみる。
写真が少しだけズレていることに気付いた。
写真を取り出すと、紙が一緒に入っていた。
これは…手紙…いや…
僕はそれをポケットに入れ、また部屋の中を調べる。
クローゼットの中や棚の中など調べるが、
特にこれといった物は見つからなかった。
彼女はこのぬいぐるみを大切にしていたんだろうか…
ぬいぐるみの後ろにはファスナーが付いており、
中に綿を入れられるようになっている。
何故かわからないが、気になる。
僕は綿を取り出してぬいぐるみを調べた。
チリン
左腕から鈴の音が聞こえた気がした。
僕はこの音が大好きだったが、
二度と聴きたくないと思うこともある。
急に胸が苦しくなってきた…
焼けるように熱い…
痛みと苦しみと熱さで僕は床に蹲る。
そのまま気を失ってしまった。
気がつくと僕はカーペットに横になっていた。
汗をびっしょりとかいていて、苦笑する。
何をやっているんだ…
そう思いながら身体を起こし、ぬいぐるみの中を見た。
そこには一枚の写真が入っていた。
楽しそうにピースをしながら笑顔で自撮りしてる彼女と、
後ろ姿の男性が写っていた。




