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どうしてこうなった・・・ 02

今回はアレス視点です

ここは魔法大国「ムホテプ」と商業大国「ケツアル」の中間地点の山間にある名もなき村


この村はとても静かで村の人もとても優しくていい人ばかりなんだ。


めったに喧嘩も起きないし人が鬼のような顔で集団で走る事もn


「「「アレス君どこーー!!」」」


「「アレス様ー!」」


「アレスくんどこぉ・・・ふぇ・・・ちっ、出てこねぇか」


「「「「アレスごらぁあああぁあ!!!シバク!!!!!」」」」 村の男's


ドドドドドドドドッ



・・・・訂正します。この村では結構な頻度で喧嘩が起きますし女の人も男の人もよく僕を追いかけてきます。


あっ、そういえばまだ名乗ってませんでしたね。


どうも初めまして


僕はアレス=クラインって言います。


そうそうさっきの喧嘩っていうのも99%の確率で僕が絡んでるらしいです。


なんででしょうね?


それに女の子達もよく僕にお菓子くれたりしますし、とりあえず笑っておけって父様に言われたから笑っておいたら倒れちゃいましたし


なんででしょうね?


うーん、謎です!


「にいさま、もう大丈夫だよ」


「お、ネリーありがとうね。」


にこっ


「ん/////」


なでなでなで、この子は僕の幼馴染2人の内の1人の妹だ。


よく僕が逃げてる時に助けてくれるとってもいい子だ。


「ねぇ、ネリー?シャルどこにいるか知ってるかな?」


「んぅー、「人形」さんならいつもの丘じゃないのかなぁ」


「そっ・・・・か・・・・ありがとうネリー」


そう言って僕は内心イライラしながら足早に親友のいるとこに向かった


この村の人たちはいい人だと思う、

僕が6歳くらいから村の荷物の手伝いをしたときも天才だ!とか大げさに喜ぶしとてもいい人達なんだとは思う、


それでも僕は一つだけ許せない事があるんだ。


僕の親友への迫害が、なによりも・・・・・ユルセナイ。












やっぱりシャルはいつもの場所にいた。


いつもの村を見下ろせる丘で、いつものように無表情で、いつものようにその瞳からは何の感情も読み取れなくて、いつ壊れてもおかしくないくらい儚くて、まるで「人形」のようにシャルはそこで村ではないどこかを見ていた。


なんでシャルが「人形」と呼ばれているか、それはシャルが無表情で村の人の手伝いをするからだ。

それがたとえどんな願いであろうとも・・・・


例えば、10歳になったばかりの子供が普通なら大人の人10人で狩りするのを一人で狩りをして

例えば、普通なら自分の家の修理は自分で行うのにシャルに修理を頼み自分たちは呑気に遊ぶ。

例えば、村の近くに魔獣が出たからと子供であるはずのシャル連れて戦いに行かせる


もっと他にもあるけどそんな事があってシャルは村の人から「人形」と呼ばれている。


そんな仕打ちがされてもシャルが生きているのはシャルの両親のおかげだろう。


シャルの両親の教育のおかげでシャルは僕なんか全然太刀打ちできない


でもそんなシャルの両親は8年前の、最悪の事件で居なくなってしまった。


だから僕がシャルを守らなきゃならないんだ・・・・いや違うかな僕がシャルの傍に居たいんだ。


シャルだけが僕を、「アレス=クライン」として見てくれた。「天才」でも「神童」でもなくて僕をちゃんと見てくれた。だから僕は何がなんでもシャルと供にいたい!


それに僕にはやるべき事ができた。先日僕は山に眠ってた「神剣」に選ばれた。


その時僕は思ったんだ。この力があればシャルを救えるんじゃないかって、村の人の迫害を無くせるんじゃないかって


でもそれじゃあ駄目だって気づいたんだ。


この国・・・いやこの世界の認識を変えないといけないんだ。


「黒」は怖くないって事を・・・僕はこの世界の認識を変えるんだ。


だからシャル?覚悟してね?君がどう思おうと僕は絶対君の傍にいるよ?






まぁ、その前にシャルがまだ壊れてないって確認しないとね?


「おぉぉい!シャァァル!!!」


瞬間、とんでもない殺気が僕を貫いた。


「ちょっ!?しゃ・・シャルそんな睨まないでよ」


僕だと分かったら殺気は収まったけどその目はどうした?って言われている気がして


だから僕は出発したら行く場所を決めてなかったなと思い


「ねぇねぇ、シャル出発したらまず魔法大国「ムホテプ」目指そうよ!」


と言ってみたけれどシャルは全然反応してくれなくて、なんか悲しくなってきてしまった・・・・


しゃるぅ・・・頼むから反応してくれよぉ・・・・


・・・むー、こうなったらしょうがない!!


「シャールー?聞いてる?おーいシャルー?目つきの悪いシャルくーん!」








正直、さっき言った事を猛烈に反省した・・・・・・頭が・・・やばいよ・・・シャル・・・また握力あがったね?・・・


「あーうー・・・、シャルってばちょっとは手加減してよねー」


「・・・・・アレス」


「ん?どうしたのシャル?」


おぉ!シャルが喋った!!しかも僕の名前を呼んだ!!珍しいぞ!!!


「・・・・・行かないのか」


あぁ・・・本当もうシャルには隠し事なんて何もできないなぁ


「ッ!そうだね・・・やっぱりシャルにはわかっちゃうか・・・うん・・じゃ行こうか」


僕が言う前に分かっちゃうとか本当さすがだよ


「・・・・・ああ」


「じゃ夜に門の前でね」


よしっ、夜の内に出発するんだから気づかれない用に準備っと!





夜―――。


ざっ ざっ ざっ


ふぅ・・・まったく父様も母様も荷物いっぱい持たせようとするんだから・・・まぁでもこの出発に協力してくれたのには感謝しよう


さてと、シャルはまだかな?


「・・・・・アレス」


・・・まったく相変わらず気配消すのがうまいなぁ


「あぁ、ごめん待たせちゃったかな?」


「・・・・・いや」


うーん、ちょっと不機嫌?やっぱり待たせすぎちゃったかな?う、うーんどうやってシャルの機嫌良くしよう!?


あれ、近づいてわかったけどシャルってば「黒服」だ!


「あれ?シャルそのロングコート持ってきたんだ・・・そっか両親の形見だったね・・・ごめん」


あぁ、もうもうもうもう!!!!どうして僕はそんな事言ってしまうんだ!!!馬鹿か僕は!!!


いやでも・・・シャルが「黒服」着ると絶世の美少女だよなぁ・・・いや黒服じゃなくても美少女なんだけどね?


まぁあの人の息子なんだから美形になるよなぁ


「・・・・・どうするんだ?」


おぉっと、そうだったそうだった


「ん、そうだね誰も気づかない内に行こうか」



「・・・・・わかった」


さぁて、これからも宜しくねシャル。


シリアスで終わらせようと思ったらアレスが馬鹿になった。


どうしてこうなった

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