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シリコンの生検(バイオプシー)と金属の転移(メタスターシス)

リヴァイアサンの旧左舷動脈に設置されたヴァレリアの即席研究室は、冷たく異質な光に照らされていた。部屋の中央には、俺たちがグアナバラ湾から引き揚げた銀色の四面体テトラヘドロンが、クレーンのチェーンで吊り下げられている。


かつては完璧に滑らかだった軌道カプセルは、今や俺たちの強引な検死オートプシーの傷跡を晒していた。ヴァレリアはこの6時間、プラズマトーチ、ダイヤモンドチップのドリル、そして(深海への旅から丁寧に瓶詰めしておいた)残留胃酸を使って、物体の外殻を破ろうと格闘していた。


「これ、材料物理学の法則に反してるよ」エンジニアは溶接バイザーを上げ、悪態をついた。彼女の顔はすすで汚れ、四面体のコアに無理やり接続した光ケーブルの束から火花が散っている。「集積回路がない。銅線もない。この中身はただの……構造化された『液体の光』だ。この気圧下で存在するはずのない物質状態だよ」


絶対無菌状態アセプシアだからな」錆びた手術台に寄りかかりながら俺は答えた。白衣は昨夜の血で汚れ、きつく巻かれた包帯の下で右脇腹の切り傷がズキズキと痛んでいた。「鋼鉄の天使はアナログ技術を使わない。奴らは俺たちの世界の対極アンチテーゼだ。摩耗もなければ、摩擦もない。俺たちの魔法が突然変異を起こすのに対し、奴らの魔法は純粋な数学なんだ」


グリッスルはドアにもたれかかり、海獣の干し肉をかじっていた。新しい骨の斧が彼女の肩に乗っている。


「数学だろうが何だろうが、先生があんたのヨーロッパのウイルスを喉の奥に突っ込んだら、あの化け物は死んだじゃないか。コードを流すなら、殺せるってことさ」


肝臓の寄生体が物憂げに身じろぎした。無機的な生き物の、あの無菌の味の記憶にまだ吐き気を催しているのだ。


【 無益な食物。ガラスの食感。カロリー的価値なし 】


同感だ、と俺は思いながら共生体シンビオートを無視した。だが、俺たちが探しているのはカロリーじゃない。診断ダイアグノシスだ。


「ヴァレリア、送信機のファイアウォールは迂回できたか?」古いドレッドノートの戦術モニターに繋がれたケーブルの束に近づきながら尋ねた。


「奴らのデータ・アーキテクチャは要塞だよ」ヴァレリアはキーボードの上で指を走らせた。「でも、あんたが斥候スカウトに触れた時、あんたの『バベルのコード』がシステムに感染インフェクションを残してたんだ。そのエントロピーの裂け目を利用して、ファイルをこじ開けてる。ルナ、周波数を安定させて! さもないとコンソールが溶けちゃうよ!」


ルナは床に胡座あぐらをかいて座り、音波の杖を膝の上に置いていた。彼女はほとんど聞き取れないほどの低い音を口ずさみ、カプセルの記憶メモリークリスタルのヒステリックな振動を抑え込んでいた。


「彼らは夢を見ないのね、アーサー」精神的な疲労から一筋の涙を頬に流しながら、彼女は呟いた。「彼らのネットワークは、ただ無限の、計算高い沈黙だけ。まるで宇宙空間アウター・スペースの音を聞いているみたい」


「入った!」メインスクリーンが明滅し、エラーの赤から青白く臨床的な青へと変わった時、ヴァレリアが勝利の声を上げた。


研究室のホログラム・プロジェクターが唸りを上げた。俺たちの間の空中に、南米大陸の立体画像が形成される。地形は完璧にマッピングされていたが、都市や国境は示されていなかった。示されていたのは、バイオマスと「魔法的異常」の集中だった。


レヴィアタニアは、奴らの目には感染の赤いシミとして地図上で光っていた。グアナバラ湾には『パージ中断』のアイコンがマークされている。


だが、俺の胃を沈ませたのは、他の二つのマーカーだった。


奴らは無作為に落下したわけではなかったのだ。


数百キロ北、かつてミナスジェライス州だった地理的な傷跡の上の特定の地点に向かって、二本のホログラフィックな光の束が真っ直ぐに降り注いでいた。


「コンタージェンに着陸したのか」俺は即座にその場所を特定した。サイバネティックな左目が、俺たちの戦術地図を軌道の投影図に重ね合わせる。


「女男爵の錆の墓場かい?」グリッスルが咀嚼そしゃくを止めた。「あそこは溶けたガラスとスラグの平原だよ。女男爵が屍食いハキリアリ(サウーヴァ・ネクロファガ)を止めるために街ごと焼き払ったのを覚えてるだろ? あそこには生きているものは何も残っちゃいない」


「だからこそ、奴らはあの場所を選んだんだ」俺の臨床的な頭脳が、恐ろしい閃きで症状と症状を結びつけた。「コンソーシアムもミュータントの生態系も、コンタージェンのガラスのクレーターは役に立たない不毛の地だと思っていた。だが、生物学を憎む軌道上の人工知能にとっては? 1万度で浄化されたガラスの砂漠は、完璧な着陸地点だ。すでに殺菌ステリライズされた環境なんだよ」


ヴァレリアがコンタージェンの投影を拡大した。


着陸した二つの四面体は静止していなかった。画像は、それらが展開し、自身の質量を複製するために地面の溶けたガラスのシリコンを消費している様子を映し出していた。奴らは構造物を建設していた。空に向かってそびえ立つ、巨大な幾何学的な柱を。


「掘削用のニードルだよ」エンジニアが囁いた。「黙示録のスラグを、自分たちの原材料に変えてるんだ。あの柱はエミッターだ。もし建設が完了すれば、アンテナが軌道ネットワークとリンクする」


「もしエミッターが起動したら、予後プログノーシスはどうなるの?」ルナが目を開けて尋ねた。


「地球規模の転移メタスターシスだ」拡大していく投影図をミスリルのメスで指し示しながら答えた。「エミッターは爆弾を落とすわけじゃない。生物学的・魔法的抑制フィールドを作り出すんだ。ミナスジェライスの中心から広がる『無菌アセプシア』のドームだ。影響範囲に巻き込まれたすべての生き物――ミュータント、人間、寄生体、リヴァイアサン――は、無機物の灰に還元されるか、データとして結晶化される。奴らは俺たちと戦うわけじゃない。俺たちを『消毒ディスインフェクト』するんだ」


研究室は静まり返った。診断の重みが、俺たちの肩に重くのしかかる。


俺たちは地球で神々を解剖し、海を空っぽにしてきたが、今や宇宙そのものの予防医学を相手にしているのだ。


「針が完全に稼働するまで、どれくらい時間がある?」コンソールを振り返って尋ねた。


ヴァレリアは素早く計算し、画面に投影されているナノボットの複製速度を観察した。


「もしこの速度でコンタージェンのクレーターを消費し続ければ……48時間。その後、エミッターは成層圏と同期し、殺菌放射ステリライジング・ラジエーションが起動する」


「なら、俺たちの術後安静ベッドレストの期間は終わりだ」


解剖された四面体に背を向ける。


「ヴァレリア、グリッスル。ドレッドノートの完全なオーバーホールをする時間はないが、動かさなきゃならない。深海用のスラスターを取り外せ、泳ぐ必要はない、転がすんだ。加硫ゴムの履帯キャタピラに戻せ。そして、タンクに入る限りのエーテルとプラズマを詰め込め」


「死んだ工業地帯に戻るんだね」グリッスルが牙を剥き出しにして笑うと、その目に野蛮な期待の輝きが灯った。「女男爵が散った場所へ」


「標的を絞った切除手術エキシジョンを行う」ケブラーの手袋をはめながら俺は頷いた。差し迫った衝突の言及に反応し、黒水晶の腕が明滅した。その中にある『バベルのコード』は、もっとシリコンを喰らいたくて飢えていた。


チームを見渡す。俺たちは薄汚れ、人間の理解を超えたトラウマの傷跡を負い、純粋な宇宙的頑固さだけで生かされていた。だが、俺たちは地球が持つ最高の免疫システムだった。


「装備を集めろ。次の診察はミナスジェライスだ。あの鋼鉄の天使どもの光の翼をむしり取り、地面がどれほど汚いものか教えてやろう」



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