レーザー手術と絶対無菌状態
鋼鉄の天使は、ミュータントのような理不尽な怒りや、コンソーシアムのエグゼクティブのような計算高い傲慢さで攻撃してきたりはしなかった。アルゴリズムの必然性をもって攻撃してきたのだ。
光の固体の刃――高密度の封じ込められたプラズマのビーム――が、音のない完璧な弧を描いて俺たちの蒸気モーターボートへと振り下ろされた。
叫ぶ暇もなかった。何年ものサバイバルによって条件付けられた反射神経に従って動いた。黒水晶の腕を掲げ、前方へ身を投げ出す。
俺の魔法の義手の絶対零度と、天使の刃の星のような超高温との衝突が、湾を覆い尽くすほどの過熱蒸気の爆発を生み出した。リヴァイアサンの骨のボートが、その圧力で激しく傾く。腕は切断されなかったが、熱ショックが鋭い幻痛を大脳皮質へ直接送り込んできた。
『熱力学的異常を検知。ヨーロッパの魔法のベクター。パージの優先度:最大』声帯を持たない、冷たく金属的な合成音声が俺たちの心の中に響いた。
「グリッスル! 右側面だ!」水晶の腕を振って蒸気を散らしながら俺は吠えた。
オークの将軍が、骨とプラズマの斧を振りかざしてボートの縁から飛びかかった。腹の底からの咆哮とともに、彼女は戦車を真っ二つにできるほどの一撃を、天使の液体金属の胴体に向かって放った。
天使は彼女を見ようとさえしなかった。背中にあるハードライト(凝光)の6枚の「翼」の一つが前方へ折りたたまれ、瞬時に幾何学的な盾を形成した。
グリッスルの斧が光に激突する。轟音はなかった。オークの巨大な慣性は、単に……無効化されたのだ。運動エネルギーは障壁に吸収されて環境へと再分配され、グリッスルはまるで羽毛のような軽さで、湾の暗い水面へと弾き飛ばされた。
「物理的な運動量を相殺してるんだ!」自身のプラズマライフルを構えながらヴァレリアが叫んだ。「制圧射撃!」
ヴァレリアが企業のプラズマを3発連続で発射する。鋼鉄の天使は滑らかな銀色の手を上げた。のっぺらぼうの顔にある金色のバイザーが明滅する。
ヴァレリアのビームは標的の数メートル手前で軌道を逸らされ、空中で曲がり、沸騰する水面へと無害に着弾した。まるで天使が絶対的な磁気屈折フィールドを持っているかのようだった。
『劣等なテクノロジー。時代遅れの周波数』その存在は俺たちに向かって浮遊してきた。その体の液体金属が継ぎ目なく再構成され、左腕が円筒形の大砲へと変形していく。
肝臓の寄生体が身悶えした。飢えからではない。無菌の鏡張りの部屋に放り込まれた肉食獣の、無力なフラストレーションだ。目の前の無機質な被造物には、血も、変異遺伝子も、喰らうべき腐敗した魔法すらもない。完全な無菌状態。軌道上の衛生管理という形をとった「死」だ。
【 無菌の標的。共生関係の不全。感染させることができません 】
「ルナ!」揺れるボートの手すりにしがみついているエンパスを見た。「奴の調和を崩せ!」
ルナは目を閉じ、集中で顔を青ざめさせた。音波の杖が唸りを上げ、彼女はガラスを粉砕し、内部の液体を不安定にするよう設計された、残酷な不協和音の周波数を放った。音の波が天使を直撃する。
初めて、その姿が躊躇った。背中の光の翼が明滅する。浮遊がほんの1ミリ秒だけ揺らいだ。
だが、それだけだった。たった1ミリ秒。
金色のバイザーがその輝きを調整した。
『有機的なノイズを検知。位相キャンセリングをキャリブレーション中』
鋼鉄の天使は、耳には聞こえないが物理的に押し潰されるような「逆位相の周波数」を放ち始めた。ルナが骨の甲板に膝をつき、頭を抱えて痛みに悲鳴を上げる。人工生命体が彼女の音を打ち消すために発生させた気圧によって、彼女の耳から血が流れ出た。
奴の銀色の大砲が白い光で輝き始め、俺たちのエーテル・エンジンの心臓部を真っ直ぐに狙った。
もし奴が撃てば、ボートも俺たちも、微小重力下で灰と化すだろう。
診断結果は絶望的だった。力任せに奴のシールドを破ることはできない。プラズマで溶かすこともできない。そして奴は音にも適応する。
奴は絶対的な数学的秩序だ。
そして、過剰な秩序に対する唯一の治療法は……「感染」だ。
「ヴァレリア、舵を握れ!」俺は叫んだ。
コントロールパネルを飛び越え、遠ざかろうとするのではなく、天使の白熱する大砲に向かって直接空中に身を投げ出した。
奴は俺の軌道を瞬時に計算した。右手のハードライトの刃が、空中の俺を真っ二つに切り裂くために振り上げられる。
防御のために水晶の腕は使わなかった。代わりに、左目のサイバネティック・インターフェースを再起動した。ヨーロッパの死んだテクノロジーだ。
脳の焦点を切り替え、物質を無視して「ネットワーク」に集中した。あの存在は生物ではなく、神聖なソフトウェアを実行している機械だ。そしてどんなソフトウェアにも、バックドア(裏口)が存在する。
光の刃が白衣の脇腹を切り裂き、鋭い痛みで皮膚を焼いたが、慣性が俺を奴の元へと運んだ。
液体金属の銀色の体に激突した。冷たくも熱くもない。滑らかで、ほとんど摩擦がなかった。
人間の手で、ミスリルのメスを奴の首と胸当ての間の極小の隙間に突き立てた。刺すためではない――奴に臓器はない――、伝導性の「橋」を作るためだ。
黒水晶の腕で、奴の肩を掴んだ。
冷気をチャネリングしたのではない。『バベルのコード』の純粋なエントロピーをチャネリングしたのだ。かつてヨーロッパの艦隊を壊滅させ、今も俺の義手の暗い片隅に棲み着いている、サイバネティックで混沌とした「病気」。黙示録の論理ウイルスだ。
『プロトコルは……洗浄を要求……』俺の心に響く奴の声が揺らぎ、突然、激しいノイズによって歪んだ。
「この患者は投薬を拒否している」脇腹から血を流し、歯を食いしばりながら俺は呟いた。黒いマナのすべてを、天使のハードライトの回路へ直接流し込む。
そのショックは、被造物の完璧なマトリックスにとって壊滅的なものだった。
無菌状態が破られた。バベルのコードが、数学的パラドックス、カオス的なノイズ、そして俺の寄生体の有機的な飢えの断片で、天使のプログラミングを氾濫させたのだ。
金色のバイザーが、オレンジがかった赤色でヒステリックに点滅し始めた。光の固体の翼が万華鏡のように痙攣し、甲高い破裂音とともに消えた。
アルゴリズムの安定化を奪われた奴の体の液体金属は、結合力を失った。奴は俺を押し退けようとしたが、その動きは重度の脳性麻痺の患者のようだった。
『エラー……コンパイルエラー……データコアに生物学的感染を検知……』
最後の黒いエネルギーのパルスとともに、鋼鉄の天使は砕け散った。
爆発はしなかった。金属はただ硬く、重く、不活性な形に凝固した後、何千もの完璧な幾何学的な立方体へと崩れ落ち、ボートの甲板に降り注いでグアナバラ湾へと沈んでいった。
骨の甲板に膝をつき、血を流す脇腹を押さえて息を喘がせた。空気中の焦げたオゾンの匂いが、ゆっくりと潮の匂いへと取って代わっていく。
グリッスルが咳き込み、塩辛い泡を吐き出しながら、ボートの縁から水面に顔を出した。ヴァレリアはルナの元へ走り、エンパスの脈を確認し、清潔な布で彼女の耳の血を拭き取った。
「研究のための死体すら残していかなかったね」ヴァレリアはボートの床に転がる不活性な金属の立方体を、ショックで目を丸くして見つめた。「アーサー、あれは兵士じゃないよ。あれは白血球だ。惑星の表面を洗浄するために設計された『抗体』だよ」
ゆっくりと立ち上がった。寄生体が嫌々ながらも俺の血流に注射してくれた治癒酵素によって、脇腹の痛みが麻痺しつつある。
「そしてどんな抗体も、単独で移動したりはしない」
沸騰する水に浮かぶ銀色の四面体を振り返った。カプセルは今や空っぽだったが、その上部の先端がゆっくりとしたリズムで点滅し始め、星空に向かって赤外線レーザービームを直接発射していた。
輸送用の乗り物ではなかったのだ。それは生検針であり、信号ビーコンだった。
「奴は降下し、『感染』を評価し、そして今、カプセルはその診断結果を軌道上へ送信している」俺たちが直面している外科的問題の巨大さを理解し、俺は言った。
空を横切り、ブラジル内陸部の奥深くのどこかに落下していくのを見た、他の二つの隕石を思い出した。もし俺たちがたった今殺したのが単なる斥候だったとすれば、他の二つのカプセルも活動していることを意味する。
「奴らは切開ゾーンの境界を画定しているんだ。軌道の隔離は、大規模な切断手術の準備を進めている」メスを握りしめた。「ヴァレリア、このカプセルを修理工場まで牽引してくれ。明日の正午までに、こいつのハードドライブを解剖してほしい。グリッスル、民兵を起こせ」
上を見上げた。宇宙の真空の中で瞬く、冷たい星々を。人類は泥の中を這いずり回り、自分たちの神々を解剖し、深淵を生き延びてきたのだ。光の翼を持ったアルゴリズムの集団に、俺たちの手術室を消去させるわけにはいかない。
輸血は始まったばかりだ。そして地球は今まさに、ドナーを拒絶しようとしている。




