褥瘡(じょくそう)と錆の菌糸体(ミセリウム)
2週間。それが、磁器の王と彼の大窯を破壊した後、過活動なヨーロッパが俺たちに与えてくれた「退院」の最大期間だった。
灰の修道院の中庭は今や、回復途上の真の難民キャンプのように見えた。俺たちが解放した300人の生存者たちは、もはやチョーク熱の致命的な粉を咳き込むことはなかった。エララは回収した武器で民兵を組織し、停滞した恐怖の日々は、狂乱の生存ルーティンへと取って代わられていた。
俺は回廊の古い井戸の縁に座り、継ぎ接ぎだらけになった白衣の袖を調整していた。左手を持ち上げる。俺の寄生体がヨーロッパの王族から吸収した致死的な移植片である「黒い水銀」の腕は、捕食的な生体工学の芸術作品だった。オニキスのように黒く滑らかで、かつての血の鋼鉄のような騒々しい歯車はない。
俺の肝臓からの単なる衝動だけで、金属の指は液状化し、人間の形に戻る前に、完璧な止血鉗子へと自らを再構築した。それは速く、摩擦がなく、そして恐ろしいほどに従順だった。しかし、俺の寄生体は落ち着きを失っていた。城壁の背後に閉じこもっていることは、俺の共生体に閉所恐怖症と飢えを引き起こしていたのだ。
「先生の新しい腕は随分とシャレてるけど、壁相手じゃあまり役に立たないね」グリッスルが唸り、巨大なブレーキシャフトを石の床に轟音とともに放り投げた。
オークの将軍は、パプリカのような赤みを帯びたオレンジ色の粉にまみれ、咳き込みながら薄汚れた布で顔を拭いていた。彼女は西側の城壁の巡視路でのパトロールから戻ったばかりだった。
「視診だ、将軍。その粉は何だ?」立ち上がると、臨床的な本能が瞬時に目覚めた。彼女に歩み寄り、人間の手の指で彼女の肩アーマーをなぞる。その物質は粉っぽく、触ると熱を帯びており、酸化したスクラップと古い血の匂いがした。
「粉じゃないよ。錆だ。それに、石から生えてきてるんだ」ヴァレリアが暗いアーケードから現れた。彼女は、俺たちの修道院の防壁を構成しているはずの、石灰岩のブロックを一つ抱えていた。
エンジニアは俺の足元にブロックを投げ捨てた。何千年もの歴史を持つ白い石は、スイスチーズのように穴だらけになっており、その亀裂の奥から金属のように赤い真菌の巻きひげが芽を出していた。真菌が触れた場所では、石灰岩が脆い赤い砂へと変貌していた。
「錆は鉄を消費するものであって、カルシウムを消費するものではないぞ」構造的病理学を分析するためにしゃがみ込みながら、俺は観察結果を述べた。
「旧世界ならね」ヴァレリアはため息をつき、何日も寝ていない者の深くくぼんだ目をこすった。「でもここでは? 外の変異した森は、ただ壁を登ろうとしてるだけじゃないんだよ、アーサー。壁を『消化』しようとしてるんだ。この真菌は、修道院のカルシウムを可溶性ミネラルに変換する酸を分泌してる。ウチらの城壁は、骨粗鬆症の加速に苦しんでるんだよ」
ブーツの底で地面が揺れた。それは微かで、緩い揺れ――大地の地下墓地の奥深くで、何か巨大なものが動いているような音だった。
ルナが、子供たちの世話を手伝っていた医療棟の暗がりから出てきた。エンパスは早足で歩いており、顔は青ざめ、目を丸く見開いて、音波の杖を胸に強く抱きしめていた。
「アーサー……修道院は病気になっているんじゃないわ。咀嚼されているのよ」ルナの声は弱々しく、忌まわしい共感に侵されていた。「真菌はただ風に乗って成長しているわけじゃない。下にはネットワークがあるの。根と胞子の神経系よ。彼らは私たちがこの中にいて、身を寄せ合い、温かいことを知っているわ。私たちは完璧な肥料なのよ」
「深部真菌感染症。基礎の壊死性筋膜炎だな」すでに予後を知っている者の冷たさで、俺は診断を下した。
中庭の中央へ歩いていく。古いモザイクがかつて完璧に平らだった場所で、石板が今や膨らんでいた。圧力は外から来ているのではない。下から来ているのだ。
俺が中庭からの避難命令を出すよりも前に、地下の丸天井が崩落した。
バキィッ。
3枚の大きな石板が割れ、有機物の噴出によって空中に放り出された。
黒い穴から現れたのは動物ではなく、バン(小型トラック)ほどの大きさのある巨大な真菌の繭だった。それは脈打つ赤いフィラメントでできており、湿って吐き気を催すような姿で、致死的な空気を吸い込む肺のように急速に膨張していった。
「俺の後ろへ! 全員だ!」中庭にいた生存者たちに向かって叫び、前方へ身を投げ出した。
繭には歯も爪もない。あったのは気圧だった。
限界まで引き伸ばされた膜が、湿った鈍い音とともに破裂した。
錆色の胞子の濃く息苦しい雲が猛スピードで噴出し、生物学的なマスタードガスの手榴弾のように中庭全体を覆い尽くした。
「マスクだ! 気道を塞げ!」真菌のシューシューという音に、俺の声はかき消された。
エララが膝をつき、赤い粉の最初の一口を吸い込んで激しく咳き込むのを見た。粉が彼女の肌に触れた場所では、化学的刺激による小さな水疱が瞬時に形成された。真菌は城を消化するだけでは飽き足らず、俺たちの肺を孵化の温室として使おうとしていたのだ。
自身の意識を寄生体に注入する。血が沸騰した。
黒い水銀の腕は、恐るべき効率で有毒な脅威に反応した。鏡面のような義手を、膨張する胞子の雲に向けた。金属の液体は酸を吐き出す代わりに長く伸び、逆さまの傘のように開いて、俺の前に直径3メートルのパラボラアンテナ型の盾を形成した。
水銀の障壁が化学物質の雲を吸収する。真菌の毒素が俺の改造された腕に当たってシューシューと音を立てたが、寄生体のエイリアンの生物学が毒を飲み込み、空気から隔離した。
「ルナ! 残りのガスを穴の中へ押し戻せ!」自分の肩越しに命じた。
エンパスは杖を振り回し、俺の背後の綺麗な地面にクリスタルの先端を突き立てた。反発する音波の衝撃波が中庭を一掃し、空気の流れを逆転させ、赤い胞子をそれが現れたクレーターへと押し戻した。
グリッスルは1ミリ秒も無駄にしなかった。視界が晴れるやいなや、オークは筋肉を張り詰めて走り、0.5トンもある石のブロックを開いた穴に直接投げ込み、しぼんだ繭を押し潰して一時的に出口を塞いだ。
中庭は息の詰まるような沈黙に包まれ、生存者たちの咳き込む発作だけがそれを破った。
水銀の腕を引っ込めると、その磨かれた表面は赤い残留物で汚れていたが、俺の肝臓は満足げに喉を鳴らしながらそれを処理していった。
ヴァレリアが即席のクレーターへ走り、グリッスルが投げ込んだ石を分析した。赤い真菌は、すでに俺たちの目の前でブロックの石灰岩を腐食し始めていた。
「また別の穴を開けるはずだよ。そしてまた次、さらに次ってね。修道院の下のテクトニック・プレート全体が、こいつの巨大なペトリ皿になってるに違いないよ。ここではアーク放電は使えない。みんなの酸素を焼き尽くしちゃうからね!」
「先生」エララが壁に寄りかかり、喘鳴を伴いながらも生きて近づいてきた。彼女はクレーターを見て、それから俺たちを取り囲む何千年もの歴史を持つ城壁を見た。「修道院が……落ちるわ」
穴を、崩れゆく石を、空気中の有毒なほこりを見る。俺の初期診断は間違っていた。俺たちは褥瘡に苦しんでいたわけではない。棺桶の中に自分たちを閉じ込めてしまい、蛆虫がすでに中に入り込んできていたのだ。
「退院は取り消しだ」チームと生存者たちのリーダーに向き直り、俺は宣言した。「この病院は手遅れだ。物資、薬、武器をまとめろ。生態系に消化されるのをただじっと待っているわけにはいかない」
「それで、どこへ行くんだい、先生?」鋼鉄のシャフトに寄りかかり、グリッスルが尋ねた。「ウチらのトラックは絶壁で潰れちまったんだ。300人の病人を連れてクリスタルの森を行軍するなんて、獣どもに宴会を開いてやるようなもんさ」
白衣の襟を正し、外科的本能が、この黙示録の地平線における唯一の実行可能な解決策を指し示していた。
「徒歩で逃げることもできず、留まることもできないなら……俺たちよりデカい奴の『脚』を盗むしかないな。爆薬の準備をしろ、ヴァレリア。クリニックは閉鎖だ。何としても、新しい移動診療所を見つけるぞ」




