ヨーロッパの奇形腫(テラトーマ)とスクラップの帝王切開(セザリアン)
その音は、ドロドロとした滴りから始まった。オゾンと生肉の刺激臭を放つ黄色っぽい羊水が、丸天井の天井からぶら下がる繭の膜から漏れ出し始めたのだ。
中の影が激しく身悶えする。俺たちの侵入が、早産を引き起こしたのだ。
「奴らの心拍が、私たちと同期しているわ!」ルナが後ずさりし、俺たちが入ってきた膜状の壁に背中を押し付けた。「アーサー、奴らは自分の神経系を適応させるために、私たちのバイタルサインをダウンロードしているのよ!」
「母親の腹から出る前に、俺たちの抗体をコピーしているのか」タクティカル・フラッシュライトを中央の繭に向けた。
バシャァッ。
膜が破れた。最初の胎児が10メートルの高さから落下し、粘り気のある床に湿った音を立てて叩きつけられた。その生き物はゆっくりと立ち上がり、羊水を振り払う。
それは変異した霊長類でも、水晶の熊でもなかった。二足歩行のシルエットを持ち、奇妙なほど人間に似ていたが、腕は長すぎ、関節は間違った角度に曲がっていた。顔には目も鼻もない。ただ、黒水晶の破片が並んだ縦向きの顎があるだけだった。
ヨーロッパの奇形腫。黙示録のための完璧な人間を創り出そうとする、新生地球の遺伝子実験の産物だ。
さらに3つの膜が破裂した。続いて5つ。丸天井から新生児の忌まわしき者たちが雨のように降り注ぎ、本能的に立ち上がると、俺たちの体の熱源シグネチャに導かれ、その盲目の顔を俺たちへ向けた。
「保育器に入れとく時間はないよ!」グリッスルが巨大なブレーキシャフトを振り回し、息苦しい空間に金属が空気を切り裂く音を響かせた。「世界へようこそ、寄生虫ども!」
最初の奇形腫が恐ろしいほどの敏捷性でオークに飛びかかった。グリッスルが武器を振り回し、怪物の肋骨に命中させる。
それは水で満たされたタイヤを叩いたような音がした。生き物には石灰化した骨がない。骨格は純粋に軟骨だったのだ。運動エネルギーを吸収し、オークの鋼鉄のシャフトに巻き付くと、シリカの爪で一撃を放ち、グリッスルの肩アーマーを引き裂いた。
「関節が弾力性を持ってるよ!」ヴァレリアが後退しながら警告し、アーク放電を発射した。
青い稲妻が2体の奇形腫に命中する。生き物たちは甲高いコーラスで金切り声を上げ、電気ショックがまだ未発達な神経系を焼き焦がした。痙攣しながら倒れ込み、オゾンの匂いが強まる。
顔のない私生児の1体が俺に向かって跳躍し、その長い腕で死の抱擁のように俺を包み込もうとした。
羊水でブーツを滑らせながら、攻撃の下をくぐり抜ける。右手でミスリルのメスを引き抜き、下から上へのクリーンな斬撃で、生き物の腹部を切り開いた。
腸があるべき場所に俺が見たのは、脈打つ腺の塊と鋭い水晶の結び目だけだった。その解剖学的構造は意味をなさない。カオス的な融合物だ。生き物は崩れ落ちたが、すぐに別の3体がその場所を埋めた。
「多すぎるよ、アーサー!」ヴァレリアが息を喘がせ、彼女の武器のコンデンサーが赤く点滅した。天井からはまだ何十もの繭がぶら下がっている。「もしこれが消耗戦なら、あいつらの卵が尽きる前にウチらの弾薬が尽きちゃうよ!」
半透明の爪を避け、スクラップの義手で打撃をブロックしながら見上げた。血の鋼鉄は生き物の力で軋んだが、寄生体の腱がその衝撃に耐え抜いた。
ヴァレリアの診断は正しかった。奴らの繁殖力は、俺たちの致死力を上回っている。だが、外科的産科学において、致命的な出産を止めたいのなら、胎児と戦ってはいけない。生命維持装置を切断するのだ。
丸天井の頂点にライトを向けた。羊膜嚢に栄養を供給しているすべての太い水晶のへその緒が、天井にくっついた脈打つ真紅の塊である、単一の中央結節へと収束していた。
「胎盤だ!」金切り声と電気がはぜる騒音を超えて俺は叫んだ。「子宮全体が、あの中央の結節から栄養を供給されている! もし根元に切開を入れれば、保育器は多臓器不全を起こす!」
「高さ15メートルはあるよ、先生! どうやってあそこまで行くんだい?!」グリッスルがブーツで怪物の軟骨の頭蓋骨を押し潰し、死体を後ろへ蹴り飛ばした。
「お前の助けを借りるんだよ! ヴァレリア、ルナ! 援護射撃と音響封じ込めだ! 奴らを壁際へ押し込め!」
ルナは待たなかった。エンパスは低く連続した周波数の波を放つ。その振動は奇形腫たちの内耳にある体液を直接攻撃し、方向感覚を狂わせ、目を持たない顔を強制的に塞がせた。ヴァレリアはその隙を利用し、短いバースト射撃を行って空間の中央を掃討した。
俺はグリッスルに向かって走った。オークはそのマニューバを理解し、重いブレーキシャフトを下げて、膝の高さで両手で水平に構えた。
空間の滑らかなアスファルトを踏み込んで跳躍し、両足でグリッスルの鋼鉄の棒の上に着地する。
オークが咆哮を上げ、背中と無事な脚の桁外れの力のすべてを使い、まるで俺が人間ミサイルであるかのように、俺を垂直に空高く射出した。
身悶えする怪物たちを眼下に残し、丸天井の天井に向かって地上15メートルを飛ぶ。
真紅の中央結節まであと1メートルのところで、重力が俺の上昇を遅らせ始めた。蜂の巣の「胎盤」は、鈍く恐ろしい心音とともに脈打ち、病的な光と化学的栄養素を水晶のへその緒へと送り出していた。
この手術に繊細さは必要ない。必要なのはカオスだ。
左腕を振り上げる。車両の装甲から鍛造された血の鋼鉄が、肉の結節を捉えた。肝臓の寄生体が、生成できるすべてのミリグラムの消化酸と壊死毒素を送り出す。
俺のスクラップの腕が、巨大な胎盤の組織に深々と突き刺さった。
決壊したダムの激しさで、エイリアンの酸が解き放たれる。
その反応は黙示録的なものだった。赤い組織は瞬時に沸騰し、黒く腐敗したヘドロへと崩れ去る。蜂の巣の心臓は機械的でありながら同時に生物学的な金切り声を上げ、ほんの一瞬で誘発された全身性の機能不全に陥った。
黒水晶のへその緒が連鎖的に粉々に砕け散る。エネルギーが遮断された。天井の生物発光が消え去り、俺自身の精神的なショートと、滴り落ちる酸の血の断続的な暗闇へと取って代わられた。
自由落下で床へ向かって落ち始める。息を荒げ、スクラップの手からは煙が上がっていた。
激しく落下したが、硬い床の上ではなかった。死んだ奇形腫の一体の死骸の上に着地し、その軟骨の体が衝撃を和らげ、背骨の骨折を免れたのだ。
俺の周囲で、人工妊娠中絶が効果を発揮し始めていた。
すでに生まれ、グリッスルとヴァレリアを攻撃していた怪物たちが突如として麻痺した。未完成の代謝を安定させ、孵化のシグナルを放射する胎盤を失ったことで、奇形腫の急造の遺伝子が崩壊したのだ。軟骨が水たまりへと崩れ、水晶はシリカの粉末へと退行した。数秒のうちに、脅威は床の上の無害な有機ヘドロへと変わった。
天井からまだぶら下がっていた繭はしわくちゃになって落下し、腐った卵のように砕け散った。
空間全体がうめき声を上げた。構造物は石ではない。肉なのだ。そして、その肉は死んだ。
壁が収縮し始め、それ自身の上に崩壊しようとしていた。
「緊急帝王切開だ! ここが閉じる前に、出口を切り開かなきゃならん!」抗議する肋骨を無視して立ち上がった。
グリッスルは俺たちが入ってきた側面の壁へ走ったが、酸の傷口はすでに塞がっていた。オークは二度考えることはなかった。ブレーキシャフトを振り上げ、緑色の体が耐えうる限りの怒りを込めて、肉の壁に叩きつけた。
障壁が引き裂かれる程度にはたわんだ。俺はその一撃に続き、腐食性のスクラップの手をオークが作った亀裂に突き刺し、寄生体の腱で死んだ肉を引きちぎった。ヴァレリアが反対側の組織を掴む。
粘り気のある破裂音とともに膜が破れた。外部の空き地の目も眩むような光が、死にゆく子宮の暗闇に侵入した。
俺たちは土の上に膝から崩れ落ちるようにして外へ転がり出た。
新鮮な酸素を飲み込む。硫黄と変異した森の匂いがするにもかかわらず、外の空気がこれほど甘く感じられたことはなかった。
振り返ると、巨大な逆さの蜂の巣は完全に崩壊していた。赤い苔――空き地を覆っていた胃絨毛――も、栄養を供給する中央のコアを失い、急速に灰色になって乾燥し、ほこりへと変わっていく。森の巨大なマクロファージは死んだのだ。局所的な炎症は治癒された。
俺たちは黄色い羊水、青い血、黒い煤、そして汗にまみれていた。72時間のシフトを終えた後の、戦場の野戦病院の外科医の完璧な肖像だった。
ヴァレリアは乾いた土の上に仰向けに倒れ込み、蜂の巣の灰の雨が顔を覆う中、ヒステリックに笑い声を上げた。
グリッスルは鋼鉄のシャフトを地面に立てかけ、濃い緑色の唾液を吐き捨ててブーツを綺麗にした。
「吐き気のする場所だったよ。文字通り、ウチら『吐き出された』んだからね」
ルナは倒木に腰掛け、深呼吸をして音波の杖を休ませた。エンパスは目を閉じた。
「森は退いたわ。保育器の脈拍は消えた。私たちは一人よ……今のところは」
俺はヴァレリアの隣の地面に座った。スクラップの手が震えており、寄生体はたった今俺たちが殺したものの残虐さを処理するために、疲労困憊した休眠状態に入りつつあった。
ヨーロッパはもはや、停滞とガラスの沈黙の地でも、高慢な姿勢の水晶の王たちの地でもなかった。今やそこは、肉、沸騰する血、急速な適応、そして道徳なき捕食の地だった。『原初の種子』が大陸を眠らせていたが、俺たちは進化の有毒廃棄物のバケツでそれを叩き起こし、地球上で最も攻撃的な環境を創り出してしまったのだ。
インキュベーター世代は恐ろしい診断だった。もしこれらの一つの蜂の巣が、人間の生物学を模倣した忌まわしきものを創り出すことができたのなら、大陸ヨーロッパの残りの部分では、その森や火山性の山々の奥深くで、一体何を産み出しているというのか?
チームを見た。トラックは破壊され、資源は骨の髄まで枯渇し、この先の行軍は生物学的な塹壕の地獄となるだろう。だが、俺たちはまだ息をしている。
「分娩室は片付いた」膝に肘をつき、生と死で汚れた人間の手でミスリルのメスをしっかりと握りしめながら俺は呟いた。「だが、大陸の産科病棟は今、その扉を開いたばかりだ。1時間休む。傷のトリアージを行え。刃を拭け」
新生地球は、俺たちを絶滅させるための完璧な奇形腫を産み出しつつあるのかもしれない。
だが、俺はヴェラス先生だ。そして俺の専門はいつだって、完璧さを根元から切り裂くことだった。




