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シモン中央学園の問題児達は斯く語りき  作者: 糸又 字四
「うたかたのゆめまぼろしがごとく」
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【番外閑話:とある教師による授業風景】

「さぁて、んじゃあ魔術触媒について説明すっか」


タバコを咥えたまま、白衣を翻すようにして、右目と右腕が義体の教師は語り始める。


「まず前提として、触媒ってのは魔術の行使に使われる補助装置だ、無くても使えるが、当然使えるがあったほうが当然いい⋯⋯まぁ無くても構築速度や安定性が下がるだけだしな」


「で、触媒ってのは使用用途や学派によって異なる、戦闘用か実験用、並列処理特化か単一性能特化、広域制圧か一点突破とかだな」



「まずオーソドックスな杖、こいつは言ってしまえば初心者向けだ、感覚的に杖の先端から魔術を放てるからな。操作性や指向性に優れて学生が一番最初に触れる魔術触媒だ」


「片手杖は携行性に優れており基本的に何処へでも持っていける、両手杖は携行性は劣るが安定性や制御性は上回る⋯⋯モノによっちゃ棒術のようにも使えるしな」


「そして主に杖の触媒使ってるのは元素学派と五行学派だ、指向性に優れているからこそ『魔力を物質やエネルギーに変換する』という元素学派の性質にはピッタリなんだろうな」



「次はなぁ、御守りや指輪、アミュレットだな。これも元素学派や五行学派だな。たださっき言った通りどっちも普通に杖も使ってる、だが携行性が遥かに上回っている。人によっちゃあファッションとして身につけていることもある、ほれ、俺の耳にもあるだろ?ピアスとかもできるんだよ、まぁ機能は最低限だ、普段使いにはちょうどいいが」


「ただ五行学派に関しては少し違う、五行学派どのような触媒にかかわらず、基本的には個々人の属性、木火金土水といった自身の五行属性に沿った触媒を使う、杖だろうと指輪だろうとな」


「なにしろ五行学派ってのは環境を利用する上に、他の学派に比べて自身の魔術適正の指向性に偏っているからな、環境に左右される分強い時はとことん強い」



「んじゃあ次、本型の魔術触媒、これに関しては防衛や陣地制圧に特化している、言っちまえば『場を操る魔術』に向いている、そういう点では五行学派でも使っているやつがいる、五行魔術って環境の利用が肝だしな」


「他にも本型は事象領域の魔術、召喚魔術⋯⋯まぁ、言っちまえば伝承学派の十八番が多い、防衛戦に向いてるってこった」



「んで次は少し変わって万年筆や彫刻刀⋯⋯なんだが、ぶっちゃけこれはルーン学派専用だな。刻めるもんなら何でもいいらしいがな」


「どの学派と言えど、チョークや万年筆などで魔法陣を描画して魔術を発動できるのは学んだよな?魔術の制御や安定を上昇させるやつだ⋯⋯ルーン学派は其れに特化しているってわけだ、まるでプログラミングだ」



「で、最後は演算装置、俺等理論学派が使ってるやつだ⋯⋯これに関してちゃ完全に精密機械で計算機械だな、電卓とかスパコンみたいなもんだ」


「理論学派ってのは魔術の過程が計算や演算だ、当然魔術の規模が大きくなればなるほど計算の過程も増える、それを補うための演算装置だ」


「あぁそうそう、魔術触媒ってのは言っちまえば精密機械だ、中にいろんな魔術回路が詰まってるからな、だから高いやつは高い、マージで高い、高い車や家が買えるくらいのモンもある⋯⋯まぁそういうのはほとんど実験用だがな」



「以上が基本的なもんだが、中には武器の形をした魔術触媒を使うやつもいる」


「有名なのがキリエ(天使)メフィスト(悪魔)が使っている銃だ、あれは基本的に魔術触媒としての機能もあってな、魔術適性が少ない人向けの『火薬弾式』と、魔術の弾丸を撃ち出す『魔術弾式』の2つがある⋯⋯まぁありゃあ実用的な道具より儀式道具って側面が強いんだが」


「他で言えば軍人さんの武器とかだな、剣とか槍とか突撃箒とか、まぁああいうのは柄の中とかに入ってたり予備の魔術触媒を持ってるんだがな、精密機械で撃ち合うとか正気じゃないし壊れた時用に予備は必須なんだろ」


「俺の教え子にゃあ橘立花ってやつがいるが、そいつは狩猟クロスボウの狙撃と同時に魔術を使用して弾を加速していた⋯⋯器用なもんだよ、あいつ」



「んじゃあ以上、シモン中央学園海洋学及び電子物理学講師ヌグリア・ローレンツ、授業終わり、予習復習しろよぉー」

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