【番外閑話:とある魔術学会員による魔術基礎説明会】
今回は番外編の閑話です。
筆者が書きたかっただけのやつです。
読み飛ばしても問題はありませんが読んでくださると幸いです。
「え?あぁ、まぁ魔術をオカルトと揶揄されるのは理解できますよ、私もアルビオン王国の生まれではないのでそのような過去もありました」
「ですが、まぁ、魔術と一口に言っても様々なものがあります。攻撃魔術から補助魔術、少し難しいもので⋯⋯あぁ、そういうことではない?」
「そうですね⋯⋯まぁ魔術を簡潔に言い表した言葉が教科書にあるんですが、あれは少々古い上に回りくどい言い回しでして、正確な表現ではないんですよ」
「より明確かつわかりやすく言うと、魔術とは認識した事象を解釈によってねじ曲げる技術体系というのが正しいかと」
「そこにあると認識している物質や事象を解釈し、その解釈に沿って自身のイメージ通りにねじ曲げる技術というのが魔術です。それ故、魔術がねじ曲げられるのは認識できる事象や概念に限られます、つまり時間や空間はといった抽象的概念は認識及び観測系魔術を並列使用しなければならないということです⋯⋯まぁ魔力量とかで一応ゴリ押しはできるんですがね」
「魔術はどうあがいても学問であり科学の範疇である都合上、再現性は神とされています。高度に発達した科学は魔法と区別がつかないのならば、魔法は高度に発達した科学と区別がつかないのでしょう。同じ条件下で100回やって100回同じ結果が出るのならば、最早科学と言っていいでしょう⋯⋯まぁ、魔術と魔法は厳密には違うのですが」
「それで、学派ごとにの特徴ですが、基本的に発動するための過程が違います。元素学派は映像記録や一枚絵のように脳内で作ったイメージ、五行学派は元素学派同様に脳内映像イメージですが循環や相克と相生によるバランスを主軸にしています。理論学派は物理学や熱力学などの方程式や公式によってイメージを補強していますね、皆様からすれば理論学派が一番わかり易いかと」
「そしてルーン学派と伝承学派なんですが、この2つは他と少し違いまして、ルーン学派はルーン文字という手法で魔術を構築し発動します。まぁ有り体に言えばプログラミングですね」
「で、最後に伝承学派ですか、正直に言えばこの学派は最も謎が多いと言っていいでしょう。儀式による降臨や伝承の再現による超常現象の発生、民間伝承から神話までを幅広く扱っているが故に、イメージの補強は多岐にわたります。儀式に関してはトランス状態によるイメージの固定と補強、といったように説明できるかもしれませんが」
「そしてこれまでの説明で察することがあり、どの学派といえど魔術はイメージが大切です。曖昧な抽象的で魔術を構築すると魔力消費や使用難度が跳ね上がり、どのような規模で、どのような威力で、どのような魔術を使いたいかを明確にすると魔力消費も構築や演算難度も抑えられます」
「じゃあ次は実践で見せますか、お願いします橘先生」
「こちらの魔術は対象の肉体を拘束する魔術でして、魔術学会における警備用の魔術です、会話はできますがね」
「しかしこの魔術はどのようにして肉体を拘束しているのかは私は知りません、どのような過程で拘束するかは橘先生に任せたので。不可視の紐による物理的拘束なのか、肉体の神経回路に干渉して電気信号を阻害しているのか、もしくは呪いとしての性質なのか」
「このような拘束魔術を解く場合は、どのようにして拘束しているかを特定せねばなりません。肉体の神経回路紐の場合は指すらも動きませんが今回は動きます、呪いだとしたら気持ち悪くなったり意識が朦朧とするので違います、となると消去法でに物理的拘束ということになりますね」
「で、この『魔術によって拘束されている』という事実を認識したのならば、あとはどのように解釈をするのかなんです、そして今回の解釈は『物理的拘束』ですので、物理的に拘束を解いたり、魔力を一気に放出してかけられた魔術を乱したりと、様々な手段がありますが、今回は私の魔術適性でもある『圧縮』を用いましょう⋯⋯っと、まぁこの通り、込められた力を圧縮して一気に解放することにより、拘束を破壊することが出来ました」
「――――――まぁ、今回は一先ずこれくらいにしておきましょうか、それでは魔術基礎説明会を終わります、ご清聴有難う御座いました。説明はファラグス・フランクリンでお送りしました」
こういうとき便利ねフランクリン先生貴方




