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ソリタ  作者: Albert
ピエール
8/20

ガイド

ピエール:「もうすぐ完成だ!あと三ヶ月……あと三ヶ月で、ついに完成するぞ!」

記録された紙を見つめるピエールの顔は、喜びで満ち溢れていた。

プリシュール:「その紙、ずいぶんと書き込みでいっぱいですね」

ピエール:「ああ。なんといっても、丸一年分の星の記録が詰まっているからな!」

俺がプリシュールと話していると、ふと少し離れた場所に人影が見えた。男の影だ。俺と同じくらいの年齢で、彼もまた紙を手に星空を記録しているようだった。

ピエール:「おい! あんたも記録をつけているのか?」

その男:「ええ。趣味なんです」

ピエール:「俺も同じだ。星空を記録してる。本当に綺麗だよな。いつから始めたんだ?」

その男:「九ヶ月前くらいですかね。以前は別の場所でつけていたんですが、最近ここがいい場所だと気づいたんです」

ピエール:「奇遇だな! 俺も九ヶ月前から始めたんだ! どこかで学んでいるのか? 記録の仕方がかなり本格的だけど」

その男:「いいえ、すべて独学です」

ピエール:「なら、一緒に講義を受けないか? コーン先生はすごいんだぞ!」

ピエールは少し離れたところにいるコーンを指差した。

その男:「いえ……仕事が忙しくて、講義に通う時間はなさそうなんです」

ピエール:「そうか……」

ピエールは少し残念そうに肩を落とした。

その男:「でも、夜にここで一緒に記録をつけることはできますよ。……そうだ、あなたの名前は? 私はベイモといいます」

ピエール:「俺はピエールだ」

こうして俺には、同じ趣味を持つ友人ができた。

ピエール:「ベイモ、この星たちの名前を知ってるか?」

ベイモ:「少しだけなら」

ピエール:「俺は結構詳しいんだ。わからないことがあれば聞いてくれ」

ベイモ:「じゃあ、あの星は何ですか?」

ピエール:「あれはアークトゥルスだ」

ベイモ:「じゃあ、あっちの星は? それからあそこのは?」

ピエール:「それは……」

彼はベイモの質問に一つ一つ答えていった。

ベイモ:「わあ、すごいな。これもコーン先生に教わったんですか?」

ピエール:「コーン先生から教わったこともあるけど、多くは教主様……ロアから教わったんだ。子供の頃、天文の知識をたくさん叩き込まれたのさ」

ベイモ:「教主様? 隣にいるあの人のことですか?」

ピエール:「いや、あいつはプリシュールだ。ロアは俺の故郷にいる人でね」

ベイモ:「なるほど。ロアさんの影響で星空が好きになったんですか?」

ピエール:「いや、逆だよ。星空が好きになったから、ロアに教えてくれって頼み込んだんだ。ベイモ、あんたはどうして星空が好きになったんだ?」

ベイモ:「綺麗だからですよ。あの深い藍色の夜空を見ていると、仕事の疲れを忘れてしまう。あの一つ一つの白い輝きが、私に生きる活力をくれるんです」

ピエール:「……俺も、綺麗だから好きになったんだ」

その頃、コーンとプリシュールは。

二人はのんびりと地面に寝転び、星空を眺めていた。

プリシュール:「コーンさん、ピエールに友達ができたみたいですね。もう私たちが付き添う必要はないんじゃないですか?」

コーン:「そうだな。だが、あいつはまだ一緒に来てほしいらしいぞ。あの山道を一人で歩く度胸はないようだ」

プリシュール:「でも、ここは本当にいい観測場所ですね」

コーン:「だろう? 私が厳選した最高のパワースポットだからな」

それから毎晩、俺はベイモと一緒に星を観測した。少し離れた場所ではプリシュールとコーンが語り合っている。

そうして、三ヶ月が過ぎた。

ピエール:「ベイモ、ついにやり遂げたぞ!」

ベイモ:「ええ、そうですね。……でも、ここ、なんだか奇妙ですよ」

ベイモは、惑星の「逆行」が記録された部分を指差した。

ピエール:「逆行のことか? これは理論的に正しいんだ、なぜなら……」

ベイモ:「もしかして……俺たちはみんな、間違っているんじゃないでしょうか」

ピエールが言い終わる前に、ベイモが口を挟んだ。

ピエール:「そんなバカな! 今見ているものこそが真理じゃないか!」

ベイモ:「あなたが真理だと思っているのは、そう教育されたからではありませんか?」

ピエール:「どういう意味だ?」

ベイモ:「もしも……地球が宇宙の中心ではなかったとしたら?」

ピエール:「地球が中心じゃない……? そんなことあるはずないだろ!」

ピエールは少しムッとして言い返した。

ベイモ:「どうして言い切れるんですか?」

ピエール:「もし地球が中心じゃないなら、一体誰が宇宙の中心なんだよ!」

ベイモ:「わかりません。……でも、もしかしたら太陽かもしれません。あんなに大きいんですから」

ピエール:「じゃあ、太陽はどうやって昇り、月はどうやって沈むんだ?」

ベイモ:「確かにいい質問です。答えを思いついたら、明日の夜に教えますよ」

ピエール:「思いつけたら、の話だけどな」

ピエール:「プリシュール、コーンさん! 帰るぞ!」

俺はそう言って家路についた。

家に着くやいなや、俺は観測図と紙ペンを抱えて部屋に駆け込んだ。

(地球が宇宙の中心だってことを証明してやる!)

(……でも、もしベイモが言うように、地球が中心じゃなかったら?)

(いや、ありえない! 絶対にありえない!)

(本当に……? 本当にありえないのか?)

(今すぐ証明してやる!)

ピエールはペンを握り、図を描き始めた。

(太陽が宇宙の中心だと言うんだな?)

ピエールは紙の真ん中に太陽を描いた。

(もしそうなら、他の星の運動軌跡は……)

しばらくの時間が流れた。

紙の上の図は、以前のように乱雑ではなかった。まだ不合理な点は残っているものの、驚くほど秩序立って見えた。

そして、あんなに悩まされた「逆行」という現象が、跡形もなく消えていたのだ。

(嘘だろ……? ベイモの方が、正しいっていうのか……!)

つづく。

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