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流浪の不死者  作者: Albert
アンジェル

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27/31

プリシュールという名の男

「へえ、君も神なんて信じていない口だろ? お金を入れてる姿、一度も見たことがないもんな」

その男にそう話しかけられた時、私は頭の中で「こいつは一体誰だ?」「なぜ私に話しかけてきた?」「まさか教主の手下か?」と、疑問が渦巻いていた。もし手下でないとしたら……あの「も」という言葉はどういう意味なのだろう。

私は隣にいるジョヴァンニに視線を送ったが、彼もその男に見覚えはないようだった。

もし教主の手下なら、ジョヴァンニが一度くらい見かけたことがあってもおかしくない。しかし、彼のあの茫然とした表情がすべてを物語っていた。

「今、僕が教主の手下じゃないかって疑っただろ?」

図星だった。

アンジェル:「……最初はそう思ったよ。でも、ジョヴァンニのあの顔を見て、その考えは捨てた。それよりも、どうして私が神を信じていないなんて思ったのか、そっちの方が気になるな」

「まずは自己紹介をさせてよ。僕はソリタ・プリシュール。プリシュールって呼んで。この村に来てから、僕と同じように神を信じていない人がいるのか、ずっと気になってたんだ。それで、教会で一度もお金を納めていない人がいないか調べ始めてね。そうしたら君を見つけたんだ。君、一度もお金を払ったことがないだろ?」

アンジェル:「……ああ」

プリシュール:「その髪型を見るに……君は未来の教主、だよね?」

彼は隣にいるジョヴァンニに視線を向けた。

ジョヴァンニ:「ああ、そうだ」

プリシュール:「君は、自分の友達が神を信じていないって知っているんだろ?」

ジョヴァンニ:「知っているよ」

プリシュール:「知っているなら、どうして父親(教主)に報告しないの? 君も同じように思っているから、じゃないのかな?」

ジョヴァンニ:「僕は、神の存在を信じているよ」

プリシュール:「じゃあ、どうして友達を告発しないんだ?」

ジョヴァンニ:「神様は、そんなくだらない理由で人を殺すことを許したりしない。彼はただ神を信じていないだけで、人殺しや放火をしたわけじゃないからね」

プリシュール:「君、そんな考え方を……」

プリシュールは突然、言葉を詰まらせて沈黙した。

なぜ黙り込んだのだろう。まさか、私とジョヴァンニを告発するつもりなのか? それとも、やはり教主がジョヴァンニを調べるために放った手下なのか?

プリシュール:「……そんな考え方、初めて聞いたよ。どうしてそう思うようになったのか、すごく興味があるな」

ジョヴァンニ:「アンジェルが一番の証明だからさ。彼は神を信じていないけれど、僕にとっては普通の人と何も変わらない、大切な友達だ」

ジョヴァンニは、私が神を信じていないという事実をあっさりと口にしてしまった。もしあの男が教主の手下だったら、私は完全に終わりだ。

プリシュール:「へえ、アンジェルっていう名前なんだね。君は?」

ジョヴァンニ:「僕はジョヴァンニだ」

それから、プリシュールは慌てふためく私の方に視線を戻した。

プリシュール:「アンジェル、安心してよ。僕は教主の人間じゃない。君と同じで、僕も神なんて信じていないんだから」

アンジェル:「……じゃあ、私たちに近づいた目的は何なんだ?」

プリシュール:「決まってるじゃないか、友達になりたいんだよ。僕と同じ考えを持つ人なんて、めったに出会えないからね。だから、君たちと友達になりたかったんだ」

こうして、プリシュールは私とジョヴァンニの友人になった。彼は、私が人生で出会った二人目の「神を信じない人間」だった。

もともと、私は鍛冶屋で助手として働いていたのだが、最近になってジョヴァンニが「教会に仕事の空きがある」と教えてくれ、私とプリシュールを推薦してくれた。

ジョヴァンニ:「二人とも、行ってみないかい? 結構給料がいいんだ」

言うまでもないが、私の父は教主を激しく嫌悪している。父は今でもジョヴァンニの正体を知らない。しかし私は、お金のために父に内緒で教会で働くことを決めた。

翌日、私とプリシュールは教会へと向かった。普通なら、私たちのような者が教会で働けるはずがない。あそこは高学歴な人間たちが集まる場所だからだ。それなのに私たちは――

ただの教会の清掃員だった。前の清掃員が亡くなったための急募だったらしい。

しかし、ただの掃除の仕事であるにもかかわらず、給料は前職よりもずっと多かった。

私たちの掃除の時間帯は、教主が足を運ぶ時間とはずれていた。つまり、教主と顔を合わせる心配はない。だからこそ、私たちはジョヴァンニの提案に同意したのだ。

それから、私とプリシュールは教会で働き、ジョヴァンニはよくこっそりと抜け出しては、私たちに話しかけに来てくれた。

そんな平穏な日々が三年ほど続いた。

――あの日、私の人生において決して忘れることのできない「あの事件」が起きるまでは。

(つづく)

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