番外編 風邪
『……っくしょっ!』
昼休みの時間、ユリから小さなくしゃみが出た。大丈夫だろうかと額に手を当てると熱い。
『大丈夫、少し寒いだけ』
『大丈夫じゃないだろう、熱があるぞユリ』
保健室に連れて行くとグラフィットがいた。
『グラフィットちょうど良かった。ユリが熱があるみたいだ』
『ユリくん、熱測ろうか』
椅子に座ったユリから電子体温計の音がする。
『37,8度もあるね。ユリくん、今日はもう早退して病院に行きなさい。アベルも早退して良い、付き添ってやるんだよ』
『はい、浅野先生ありがとうございました』
俺とユリは早退して病院で風邪薬を処方してもらい、寮へと戻った。
ユリをベッドへ休ませる。
病院で処方してもらった薬を飲むとスヤスヤと眠った。
起きたら食事をさせなければと思案し、卵ぞうすいを作り、プリンは人肌程度まで温めた。
夕方頃にユリの目が覚めた。
『ユリ、大丈夫か? 空腹なのは体に良くない、卵ぞうすいとプリン食べられそうか?』
『ありがとう浜崎、いただきます』
卵ぞうすいとプリンを食べやすいように冷ましてやりながら、ゆっくりと食べさせた。
ユリはまだ少しボンヤリとしている。心配だったので付き添って歯みがきをさせ、軽くシャワーを済ませてやり、再度ベッドへ休ませる。
口移しで薬を飲ませた。
『んっ……浜崎、風邪が感染っちゃ…んぅ…』
少し長めになったのはお約束だ。
ユリの熱で潤んだ目、色っぽすぎる!
全力で抱きたいのを堪える。
数日後、今度は俺が風邪を引いた。
ユリに看病してもらい、上機嫌になった俺だった。




