絵になる弟
『うーん、さすが我が弟、絵になるわ』
桜が満足そうに呟き、カグラとニコニコしている。
『はっ? お、降ろして浜崎!』
『はいはい、あまり俺から離れないようにな。』
ユリを降ろしてやった。また、ユリの顔が赤い。可愛いなぁというのが正直な感想、口に出したら逃げられるから言わないけど。
『危なかったわね。まさかクラスメートのなかに、闇の王の配下がいたなんて』
カレン姉さんとグラフィットが駆け寄ってきた。
『俺も気づけなかった。俺の失態だな』
『もう少し、ユリくんの周囲に気をつけましょう。』
『エレーナ姫から、少し魔力を貰って身に付けられないか? ペンダントとかどうだ』
グラフィットが提案してきた。良案だと思う。
『ユリ、ちょっと来てくれ。』
ちょっと間を空けて、ユリが俺の側に来た。
『グラフィットが提案した、お前の魔力を少し貰って身に付けるという話、了承してもらえないか?』
『うん、大丈夫だよ。でも僕はどうすればいいの? 魔力なんてよくわからないし』
ユリが首を傾げている。
『大丈夫。少し目を閉じてくれ』
『…?』
素直に目を閉じた。
俺は、ユリの唇にキスをした。
『!…んーっ…て何するんだよ!』
真っ赤になって、俺を押し返した。
『魔力を貰ったんだ。唇からが1番手っ取り早かったんだよ。落ち着け、ユリ。あまり動くと…』
『ぅ…っ』
ユリの体がフラりとよろめいた。初めての魔力譲渡で、体が追いつかなかったようだ。
慌てて、ユリを抱き上げる。
『グラフィット、保健室のベッド借りるぞ。カレン姉さんも来てくれ。ペンダント作るから』
『ユリ!』
桜とカグラ、秋元、千田が心配そうに見ている。
『少し横になっていれば回復する。ついてくるか?』
4人とも頷いて保健室についてきた。




