ユリ(エレーナ姫)2
眩い光がおさまると、そこにとても髪の長い、純白のドレスを身にまとった少女が姿を現した。
『ユリ?…エレーナ姫!?』
いや、違うエレーナ姫は髪が蒼だ。この髪の色、ユリか。
硬い岩の牢がユリ(エレーナ姫)の魔力で崩れおちる。
ユリ(エレーナ姫)が俺の前に立ち、出血が止まらない腹部に手を当てた。
綺麗な蒼い光がユリ(エレーナ姫)と俺を包みこむ。
優しい蒼い光だった。
俺の傷口が塞がって血が止まる。
『ユリ…』
驚いている俺に、ユリ(エレーナ姫)がふわりと微笑んだ。
ユリ(エレーナ姫)が、セジャールドに向きなおり手をかざした。
ドンッ!!!!と桁違いの魔力が射出される。
『く、アースウォール! …駄目か、今日のところは引き上げだ。』
セジャールドが退散した。
ゆらりとエレーナ姫の姿がぶれると、ユリの姿に戻った。
『浜…崎……』
俺の姿を見て、ユリが一筋の涙を零し、フラリと倒れた。
それから、丸2日たったがユリは眠ったままだ。
男子寮に女性は入れないので、グラフィットが時折、診にきている。
あれほどの魔力を放っていたのに、魔力の枯渇ではないそうだ。
『ユリ…』
ふるり…とまつ毛が震え、ユリが目を覚ました。
『ユリ、大丈夫か?』
『…アベル』
俺を見た途端、涙を零した。
様子がおかしい。ユリの手を握って、もう一度名前を呼んだ。
『ユリ』
『……? 浜崎…?』




