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エルフィナ編8
以前、見た通話魔道具の水晶をゼロが懐から取り出し魔力を込めた。
書類の山に埋もれたゼロの兄が見える。
ユリの思ったとおり仕事に忙殺されているようだった。
『兄上よ、公務中すまぬがちと話を聞きたい。エレーナ姫を兄上に差し出せば妃になれるという噂が流れておるのだ。真かの?』
『ゼロか。一体何かと思えば…。私はそんなこと言った覚えは無いねぇ。思ったことはあるけれども…フフフ。今の私の時間は有限なのだよ。そんなことで呼ばないでくれ。ぉ、ゼシルよダンジョンの視察の時間か? では、またなゼロ』
通話が終わって場が静かになる。
浜崎はシールドを散らし、ユリに口づけした。ユリも大人しく口づけされている。
『このようなことだと思っておった。エルフィナ嬢、普通に兄上の妃に立候補するが良い。シデル家ならば問題なかろうて』
『わかりましたわ、ゼロ様。お二人とも仲睦まじげ。引き離すのは可哀想ですものね』
まだ浜崎とユリは口づけし合っている。
『ふむ、噂は暫く続くであろうの…』
『ええ、わたくしもそう思いますわ…』




