番外編 テディベアのぬいぐるみ
雪のちらつく寒い季節、俺はユリにプレゼントしようと老舗のスイーツ店でバイトをしたことがあった、その時の話しだ。
その日のバイトを終えて寮の部屋へ戻ると、ユリが、起きて待っていた。
『おかえりなさい、浜崎』
『ただいまユリ』
ただいまのキスをした。ユリも薄く唇を開けて応えてくる。
『寂しかったの、浜崎』
ギュッと俺に抱きついてきた。俺はそっと頭を撫でて抱きしめた。
『悪いユリ、明日は早朝からシフトが入った。』
その日は2人で一緒に寝たのだった。
俺は、バイトの帰りにテディベアのぬいぐるみを買って部屋へ戻った。
『ただいまユリ、ほら、ぬいぐるみ。俺だと思って持って』
『おかえりなさい、浜崎。ふふ、ありがとう』
ユリは嬉しそうにテディベアのぬいぐるみをギュッと抱きしめた。
…そう、ユリはいたく気に入ったらしく、抱きしめたまま寝るようになった。
俺がいるときでも、ぬいぐるみを抱きしめてぬくぬくと微笑んでいるのだ。
バイトを終えて部屋へ戻る。
『…浜崎』
そう寝言を言いながら、ユリはぬいぐるみを抱きしめて寝ている。
ぬいぐるみをそっと取りあげて、ユリを抱き締めた。
『…?…おかえりなさい、浜崎』
俺は、ユリのパジャマを脱がせ口づけした。胸をそっと吸いながら感じるように愛撫する。
『んっ…っぁ、浜崎…ぁん、…ぅあん!…』
『ユリ、俺がいるときは、俺を抱きしめろ』
テディベアのぬいぐるみに俺は嫉妬した。
自分でも狭量だと思ったが、早朝のシフトの時間ギリギリまでユリを抱いたのだった。




