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陰で育てる少女たちのチート冒険譚~奴隷少女たちを最強に育てる陰の策略~  作者: spichat
第2章 新たな出会いと奴隷少女

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第30話

たまプラーザ駅。

平日の昼間なのに人の往来が多い。

改札を抜ける音。

電車の到着を告げるアナウンス。

日常そのものの光景。


(……ここか)


立ち止まる。

榊原恭也、最後の確認地点。

改札前。


「人、多いな」


ミアが小さく呟く。


「……ぶつかる」


リリアも周囲を見ながら言う。


「こちらの世界ではこれが普通です」


エレナが静かに補足する。


(……確かにな)


人が多すぎる。

視線も分散する。

誰か一人消えても気づかない。


「鴨志田」

「はい」

「映像は?」

「確認済らしいっすね。同期に無理言って何枚か写真は貰ってるっす」


鴨志田がスマホをいじり、画面に表示する


「ここっす」


榊原。

制服姿。

普通の高校生。

改札を通る。

歩く。

人の流れに混ざる。


(……ここまでは普通)


「これだけか?」

「無茶言わないでくださいっすよ。これだって見つかったら始末書で済まないっすよね?」


最後の数枚の写真は改札を抜けた直後、一瞬、死角に入る。

その次のフレーム。

“消えている”


(……ありえない)


「突然消えたのか?」

「っぽいっすね」


鴨志田が即答する。

映像がないのが悔やまれる。

二枚をスワイプしながら何度も度見る。


「……右上の時間にして二、三秒の出来事か」

「……ご主人様」


エレナの声。


「ここに映ってる人、動きがおかしくありませんか?」

「……どれだ?」


そこには黒のシルクハットに黒のスーツを着た人物が改札に向かっている。

スクロールしてもう一枚にすると、その人物は改札に向かわず方向転換している。

ミアが顔をしかめる。


「……不自然」


リリアが続く。


「……気づかなかった」


スマホから目線を外し、鴨志田に返す。


(……これだけでは分からない)


「データ、後でメールしてくれ」

「了解っす」


駅前は相変わらず混んでいる。

さっきと同じ光景。


「次だ」

「水瀬遥っすね」


一度渋谷に移動し、そこから副都心線を経て練馬駅に移動する。

道中も来た時と同じように電車を乗り継ぐ。

練馬駅駅から徒歩10分のコンビニ。

東京の西の端なので、昼間の4時ではそこまで人混みしない普通の店舗。


「ここです」


店内に入る。

至って普通だ。

チェーン店の音楽がなり、店員は2名でレジ前で待っている。


(……異常なし)


「何も買わずに出るのは失礼だから、好きな物取ってこい」


三人に好きな物を取ってこさせる。

三人とも飲み物を選択するようだ。


「…俺もいいっすか?」


それに鴨志田も乗る。

こういう時だけは調子のいいやつだ。

無言で首を縦に振り、「俺のもな」と付け加えておく。


「いらっしゃいませ!」

「これとあと、53番」


レジにて会計をする。

年代的には高校生位だろう。

店員は表情に出さないのか、はたまた知らないのか。

胸のバッチを見る限り、正規のアルバイトだろう。


「こちらでよろしいですか?」

「あぁ。それと、最近、水瀬っていう女の子見かけないんだけど、辞めちゃったの?」


少し探りを入れてみる。

何か聞ければラッキー、程度の気持ちで。


「最近来てないですね。前はこの時間入ってましたけど」

「…そっか。違うところに行っちゃったのかな?」

「さぁ……でも、そんなもんじゃないですかね」

「…どういうこと?」


受け答えに間があった。


「……おじさん、警察?」

「……あぁ。この通り」


横にいる店員に見えないように警察手帳を見せる。


「……そっか。なら、あの噂は本当だったんだ」

「……噂?」

「今仕事中なんで、聞きたかったらまた今度。大体、19時には上がるから」


(……聞かれたくない話、か)


横のレジにいる男が聞き耳を立てていたら困るのだろう。


「ありがとう。また来るよ」

「ありがとうございました」


鴨志田と三人を連れ店外へ。

それぞれに飲み物を渡しながら、さっきの内容を共有する。


「何か知っていそうですね。どうされるんですか?」


エリナが淡々と聞いてくる。

今から約3時間も時間を潰すのか、それとも彼女の言う通り別日に再度来るのか。


(……リリアは疲れていそう、だよな)


慣れない乗り物に乗り継いでここまで来ている。

リリアの顔には疲労が見える。

ここは無理する場面でもないだろう。


「……大丈夫。甘いもの、食べたい」


リリアがぼそっとこぼす。


「……それに彼女、嫌な感じがする」


リリアの感なのだろうか。

リリアが続ける


「……彼女の目。ご主人様が手帳見せたら、変わった」


(……よく見てるな)


「なら、適当に時間を潰すか」

「警部。練馬にそんな場所ないっすよ?マックとかっすか?」

「……ここがいい。さっき配ってた」


リリアが手にしていたものを鴨志田が受け取る。

受け取った鴨志田の顔が苦いものへと変わる。


「……どこだ?」

「……これっす」


それはとてもポップなチラシで、女の子が好きなケーキや甘いものが食べ放題の場所。

場所は池袋で、しかも一時間。

行けなくはない。

が、三人はまだしも、大の大人(男性)が踏み入れるのには抵抗しかない。


「……しょうがないだろ。ミアとエリナもいいか?」


念の為の確認をする。

万が一にも甘いものが嫌いとかなら救いはある。


「…大丈夫」

「問題ありません。」


沈黙。

リリアの希望を叶えるべく、練馬から池袋へ。

食べ放題を一時間堪能(俺と鴨志田はコーヒー片手に)した後、練馬へと舞い戻る。

時間はちょうど19時。


「今日待ってるとか、馬鹿じゃないの?」

「早めに確認しておきたかったんだ。少し時間いいかな?」


どんな内容が聞けるのか。

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