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MBTI勇者〜同じストーリーで勇者の性格が変わったら〜  作者: 亀丸物産


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第13話 異世界に転生した俺、勇者になる(ESFJ / 領事 ver)

 佐藤悠、二十八歳。

元・営業部の人情派エース。職場でも地域のイベントでも、常に周りの雰囲気を察して気配りを忘れない、みんなの頼れるお兄さん的存だった。

トラックに跳ねられ、白い空間で女神から「勇者になって世界を救ってほしい」とお願いされた時も、俺の第一声は女神への気遣いだった。


「女神様、大丈夫ですか? 一人でこんなに多くの世界を管理して、さぞ大変でしょう。俺にできることなら、全力でみんなを助けてきますね!」

「勇者様……! なんてお優しくて親しみやすい方なの……!」


 授与されたチート能力を「みんなを笑顔にし、繋ぐための力」として受け止め、俺は温かい決意とともに異世界へと向かった。

    

 森で襲いかかってきた巨大な狼に対し、俺は笑顔で歩み寄った。


「急に驚かせてごめんね! 怖かったろ?」


 チート能力の『癒しと調和の波動』を優しく放ちながら、アイテム収納から取り出した手作りのサンドイッチを差し出す。

俺のオープンな態度と優しさに、狼もすぐに心を開き、すっかり懐いて俺の隣を嬉しそうについて歩き始めた。


 ペンダントを胸に、行き交う街の人々に明るく挨拶しながら進む俺の周りには、あっという間に人々の輪ができた。

困っているお年寄りの荷物を持ったり、喧嘩を仲裁したりしながら王城へ向かったため、城に着く頃には兵士たちとも大の仲良しになっていた。


 玉座の間。国王の傍らで不安そうにしていた金髪の王女エレナを見つけると、俺はすぐに彼女のもとへ駆け寄った。


「エレナ様、はじめまして! 一人でこんなに大変な役割を背負って、本当によく頑張ってこられましたね。もう大丈夫ですよ、俺が全力であなたとこの国をサポートしますから!」

「えっ……!? あ、勇者様……! そんなに優しくしていただけるなんて……」


 エレナは驚きつつも、一気に警戒を解いて嬉しそうに微笑んだ。

剣士レオン、忍者ミア、魔法使いリリアにも「みんなで最高のチームを作ろう!」と固い握手を交わし、チームの絆を一気に深めた。

   

 俺たちの旅は、出会う人すべてと仲良くなる「笑顔と絆のふれあい旅」だった。


「悠! 隣の村が魔物に襲われてる!」

「みんな、すぐに行こう! 困っている人を見過ごすなんて絶対にできないからね!」


 最初は、悠の馴れ馴れしい態度に不信感を抱いていたパーティーメンバーも、


「レオン、今日の村で最初に飛び込んだの、お前だっただろ? あれがなかったら間に合わなかったよ」


「ミアも、誰にも気づかれずに避難経路を確保してくれただろ? みんなちゃんと見てるからな」


「リリアは、最初こそ魔法がうまく扱えないところもあったけど、今やパーティーの火力を支えてもらえてすごく助かってる。みんなちゃんと見てるからね」


 チームのムードメーカーとして、レオンたちの悩みを聞いてアドバイスしたり、夜は全員で美味しく食べられる料理を作ったりして、パーティーの雰囲気を常に最高に保っていた悠の働きを見て「……口だけじゃないな」と信頼を得ることができた。


 野営の夜。仲間たちが笑顔で談笑する中、エレナが嬉しそうにお茶を淹れてくれた。


「悠様がいると、どんなに辛い旅でも心が温かくなります。本当に素晴らしいリーダーですね」

「リーダーなんて大袈裟ですよ。俺はただ、大好きな仲間やエレナ様が笑って過ごしてくれれば、それが一番嬉しいんです」

「私の笑顔……ですか? ふふ、悠様といると、自然と笑顔になれちゃいます」


 エレナは少し頬を赤らめながら、俺の袖をギュッと掴んだ。

     

 魔王城、玉座の間。


「よく来たな、勇者よ――」

「魔王! お前の孤独も、俺たちの温かい絆で包んでみせる!」


 魔王が放つ禍々しいオーラに対し、俺は仲間たちと手を取り合った。


「レオン、正面を頼む!」

「任せろ!」


「ミア、レオンが動いた瞬間に右から!」

「了解!」


「リリア、二人の攻撃に合わせて!」

「分かった!」


「エレナ、最後は俺たち全員に加護を!」

「はい!」


 チート能力を全開にし、パーティー全員の絆と想いを一つに束ねる『大調和の陣(ハーモニー・フィールド)』を展開した。


「みんな、行くよ! 俺たちのチームワークを見せてやろう!」

「おおおッ!!」


 レオンの剣、リリアの魔法、ミアの奇襲、エレナの祈り、そして俺の支援が完璧なハーモニーとなって魔王を包み込む。


「な……なんだこの温かさは!? 我が邪心が……みんなの絆に洗われていく……!? グアアアアッ!?」


 魔王の闇は、争うことなく圧倒的な温もりと調和の光によって包み込まれ、穏やかに消滅した。

チームの絆と調和がもたらした、最高の勝利だった。

    

 それから一年。

世界中に人と魔物の交流が広がり、温かい笑顔が溢れる中で、俺は王城の庭園でみんなを集めた大感謝パーティの準備をしていた。


「悠様」


 美しいドレスに身を包んだエレナが、嬉しそうに歩み寄ってくる。


「私は……あなたが好きです」


 彼女はたくさんの人々が見守る中、恥ずかしがりながらも堂々と伝えてくれた。


「勇者として世界を救ったからではありません。いつだって周りの人を第一に考え、私の孤独を温かい愛で満たしてくれた……佐藤悠さんという男性が、心から大好きです!」


 俺は胸がいっぱいになり、エレナの手を取って引き寄せ、みんなの前で固く抱きしめた。


「エレナ……! 俺も大好きです! これからもずっと、俺の隣で一番の笑顔を見せてください!」

「悠様……ッ! はい喜んで!」


 仲間たちの温かい拍手と歓声が庭園中に響き渡った。


 こうして俺は――。

圧倒的な思いやりと協調性で人々の心を繋ぎ。

最高のチームワークと絆の力で世界を救い。

そして――大切な人たちの笑顔に囲まれながら、最愛の人と未来を歩む幸せを手に入れた。

ESFJ(領事)

・特徴:協調性、社交的、思いやり

・活躍スタイル:最高の雰囲気づくりとチームワーク。「大調和の陣」で全員の絆を重ねて魔王を退ける。

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