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人質生活93日目

雪は解けてしまった。

濡れた土を馬の蹄が踏み、蹄鉄の後を残す。


クローイの霊はフワフワと飛び続け、やっとトーラティカを出ようとしていた。

高度を下げながらモルリヴァールに入る。


――――――――――


「雨を呼ぶ笛の凄さをビルにも見せてやろう!外へ出るぞ!」

「はぁ」

「普通、冬に吹けば雪になると思うだろ?しかしな、雨を呼ぶ笛は、どれだけ寒くても雨しか呼ばないんだ!面白いだろ?」


レジナルドはお得意の笛を吹く。

空から水が降ってきた。

「うわーっ!!冷たい!!凍え死んじゃいますよ!!」

「ワハハハハ!!俺も死にそうだ…ブルブル」

「何やってるんですか?」

「見通しが甘かった」


笛は水に濡れて嬉しそうにしている。

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