バトルフェイズいらず
ライフポイント8000・・・
まぁ・・・この俺にかかればすぐに削りきれる・・・
バトルフェイズもいらねえ・・・
この男、織田成道。バーンデッキの使い手。
バーンとは焼き尽くすというところから来ており、直接戦闘よりも効果ダメージで相手のライフを0にするタイプのデッキである。
このタイプの長所は相手の攻撃反応罠を腐らせるところにある。
いかに強力な「聖なるバリアミラーフォース」といえど使用する機会すらなくなるのだ。
卑屈な彼に相応しいデッキといえる。
織田は親からの暴力で施設で育った経験があり歪んだ面がある。
自分を否定され続けて育った彼にはカードで勝ち続ける事が自分を肯定でき存在価値の証明になっていた。
「先攻後攻を決めようじゃないか、高杉くん」
「俺は後攻でいいぜ」
「よぉし。ならば俺が先攻・・・俺は先攻・・・ドロー!!!」
手札は充分。
削りきってやる・・・!
「俺はモンスターを守備で出し、さらにカードを一枚セットしてタ~ンエンドだ」
む?と高杉。
「息巻いてたわりに案外平凡な一手だな」
挑発してるつもりか?
きかねーよ
「いや~~~手札に良いカードが来なくねぇ~。まっ、これで勘弁してくれやァ」
「ふっ、そうかい。次は俺のターンだな・・・」
カードを引いたあとで高杉は思った。
あまりにもわざとらしすぎる。
カードを引いたときの奴の顔を注意深く見ていたがなんら変わりはなかった。
良い手札、悪い手札だったら何らかの反応を見せるくらいはあるはず。しかしそれはなかった。
にもかかわらず、奴は自ら悪い手札だったと言った。
これは何故だ。
彼は案外良い手札なのかもしれない。俺の油断を誘う罠か・・・?
奴のキャノンバーンを阻止しなければならない・・
今の段階で備えなければならないか・・・・
方法は単純。キャノンソルジャーの召喚阻止・・・!
「カードを2枚伏せる」
奴をうまく誘い出せるか・・・?!
「レッグルを攻撃表示で召喚!」
レッグル ☆1 地属性昆虫族 攻撃力300 守備力350
「なんだァ~~?高杉ィ、そんな弱小カードを攻撃表示だと~?」
「慌てるな、こいつには特殊能力がある」
「なにぃ?」
「レッグルは場にモンスターがいようとも関係なくプレイヤーに直接攻撃できる!!!」
「!」
「レッグルいけ!奴の喉元を噛みちぎってこい」
織田 LP8000 → LP7700
「先制したのは高杉の方か」
と加藤。
「だがまだ300与えただけだ。織田が動き出すのは次のターンからだ・・・」




