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すけぼぼ

「待て攻撃するの待て」

井出は右手を高杉の前にかざして制した。

「高杉、このターンの攻撃待ってくれたらこのカードをお前に進呈しよう」

井出がふところから取り出したのはウルトラレアのブルーアイズだった。

高杉は所持しておらず、喉から手が出るほど欲しいカード。

「んぐぐ、それ本当にくれるのか??」

「あぁ、いいぜ。このターン見逃してくれたらな」

井出は高杉の前でブルーアイズをひらひらと見せた。

欲しい。

高杉は思った。

「しょうがねぇなぁ~。分かりましたよ。それ受け取りますよ」

「よし、頼んだぞ高杉」

その取引を見て川野が割って入ろうとする。

「あ!高杉。せっかくのチャンスをふいにするつもりか!」

「すみませんねぇ川野さん。俺ブルーアイズ前から欲しかったんだよねぇ」

ブルーアイズを大事そうに財布にしまいこむ高杉。

「これで取引成立だな高杉」

「え?取引?なんの事です?」

「えっ」

高杉はモンスター1体を生け贄にモンスターをだした。

「牛鬼を生け贄召喚!」

「ばかな・・・!話が違うぞ高杉ぃ!!!」

「覚えてねぇなぁ!!牛鬼で井出にダイレクト攻撃!」

井出 LP 2100

牛鬼 攻撃力 2150

井出 LP2100 → 0

「なんて卑怯な奴だ・・・」

苦々しげな表情をする加藤。

「ハハハ、ともかく勝ちは勝ちだ。これで決勝トーナメントへいける!」

高杉の卑怯な手で敗れた井出だが、どこか裏がありそうな表情をしていた。

まるで井出が負けた事も手はず通りだと言わんばかりに。

そんなこともつゆ知らずの高杉。

川野と共に参加証5枚を運営に提示して決勝へのチケットを手に入れる。

「がんばってくれよ、高杉。あのブルーアイズを入れたら打点の強化もできる」

学校内の運営がいる教室を加藤と共に出た後、惜しくも(?)予選落ちの加藤が高杉に激励の言葉を。

「おぉ、そうだな。打点の低さをブルーアイズでおぎなえるな!」

高杉は自分のデッキにブルーアイズをそのままぶちこんだ。

これは大幅な戦力強化だろう。

決勝への手続きを終えて、校門まで来た時は既に5時半近かった。

トーナメントの日程はおって伝えるとのことだ。

村野は既に帰宅していたので、高杉は加藤と一緒にかえることに。

「ついにトーナメントだな。ここまで長かったな高杉」

「あぁ、はじめはやる気なかったけどよぉ。あの木村のおかげでここまでこれたんだな」

木村。高杉が初めて敗北を喫した相手。

デュエルにおいて神童と名高い彼は別の学校へ転校してしまった。

デュエルを遊びにしかとらえてなかった高杉をここまで本気にさせたのは木村のおかげだ。

木村へのリベンジのためにはこの大会でも優勝してやる。

「加藤、お前や村野分まで俺は頑張るからな!応援してくれよ!」

「当たり前よ」

そこでガララとアスファルトを擦れる音がした。

「高杉、後ろだ!」

一瞬早く気づいた加藤がそう叫んだが、遅かった。

スケボーに乗った中学生が後ろから高杉にアタックしていた。

前のめりに倒れる高杉。

地面にぶちまけた勉強道具にカードデッキ。

スケボーの男は散らばったカードの中から井出から受け取ったブルーアイズを拾い上げるとさっそうと去っていった。

あっけにとられていた加藤。

「いてて」と背中をおさえる高杉を見て思い出したように駆け寄る。

「俺のことはいい。ブルーアイズがとられてしまった・・・!」

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