↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
139/188

139 告白の根拠(新たなリシャンside)

‥‥まずい‥‥

何と俺は遠野さんの手を握っている。柔らかくて温かい、これが女の子の手‥‥逆に考えると俺の手も彼女に調べられてるという事。今、滅茶苦茶緊張してるから手汗とか出てたらどうしようか。気持ち悪いとか思われたら嫌だな。

 それはそれとして、俺の目の前に遠野さんが座ってる。窓枠に手をついて横を向いて、外の景色を眺めてる。陽射しが眩しいのか、手の平で顔に影をつくっている。

 スカートが短いので、座ってると見えそうだ。このままガン見していたい気もするが、それもおかしい、でも目を背けることが出来ない。

彼女のその一挙手一投足が、目に眩しい。

 何か話しかけないと‥‥沈黙が気まずい。

 何でもいい‥‥。と、言っても、何を話せばいい?

「‥‥‥‥」

 何か手がかりがないかと、俺はバッグに手をかける。

「!」

 が、今は絶対にあけてはならない‥‥なぜかそんな気がして手を引っ込めた。

「えっと‥‥」

 天気の話とかじゃなくて、もっと気の利いた台詞とかいのか‥‥事前に考えてきたけど、本物の彼女を目の前にいたら、何も言葉が出てこない。

何でこんなに好きになったんだろうか。

分からない。分からないけど‥‥これは本物だ。本物の気持ちなんだ。

「遠野さんは‥‥」

 言いかけたけど、それは違う。

 俺達は付き合っているはず。だったら、そんな他人行儀な呼び方はしない。

 だから呼び捨て‥‥名前だけを?‥‥ユズリハ‥‥駄目だ。恐れ多くて口から出てこない。

 勇気を出せ。最初だけだ。一回言ってしまえば、それが普通になる。

 観覧車はもう四分の一を移動している。終わってしまえばもう二人だけのこの空間はなくなる。

「ユズ‥‥」

「聞きたいんだけど‥‥」

 俺の勇気の一言は、遠野さんの言葉で上書きされた。

「何?」

「私とあなたはほとんど面識がない、それなのにあなたは私が好きで付き合いたいと言った? その根拠は何?」

「‥‥‥‥」

 彼女が身を乗り出してきたので、すぐ近くに彼女の真顔がある。そして聞いてると赤面してくるような事を言ってくる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。