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114 塔の在処

 =それで向こうでシャオティンには会ったんだろ?=

「‥‥まあ、一応ね」

 =そうか‥‥では、無事に身体と繋がる事が出来たんだな=

「‥‥‥‥」

 リシャンは唇を噛みしめる。

 レイブンが言っているシャオティンと、外で会った彼女とは色々と食い違っている。

 何が彼女をそうさせたのだろうか。

「そんな事より!」

 シャオティンが送ってきたからには、自分に何かしらの脱出策があると考えていたのだとは思うが、何も思い浮かばない。そう考えているうちにまたレイブンへの怒りの気持ちが沸き起こってきた。

「そもそも、どうして私がここに飛ばされなきゃならないのよ!」

 リシャンは再びレイブンの首を締めた。

 =待て! 早まるな!=

「色々、言ってるけど、結局、あなたがここから脱出する為に、私を利用しようとしただけでしょ!」

 =うぐ‥‥違う!=

「その、あなたが知ってる、脱出の方法を教えなさい! 早く!」

 =わ、分かった‥‥分かったから、離してくれ=

 手を離すと、レイブンはすぐにリシャンから距離を取った。

 =‥‥むう‥‥エージェントも下品になったものだ‥‥=

「‥‥で?」

 =‥‥仕方ない=

 レイブンは諦めてため息をついた。

 =この都市の中央に、高いタワーが建っているんだが、そこの真上にフレームが抜けている場所がある。そこの隙間を広げれば脱出する事は可能だ=

「何だ、簡単じゃない」

 リシャンは塔のある方向に顔を向ける。常に薄暗いこの世界でははっきりとは見えないが、確かにあの場所に、都市のシンボルとしてのタワーがあった。

「じゃ、行こう」

 =待て、待て!=

 走り出そうとしたリシャンを、レイブンは前に出て止めた。

「何?」

 =全く‥‥お前という奴はどうしてそんなのだ‥‥=


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