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ソウルダッシュ  作者: 転醒 廻実
スタートダッシュ ト 遠くの親類より近くの他人
40/80

第40話 退院祝いに襲撃?

「やっと退院出来ましたぁ」


 俺がメロディアスから帰った日からまた数日後、レミィの退院が決定したので迎えにいった。


 毛布に包んだイザヤを抱いて、何気に免許持ってる優にレンタカーを手配し運転してもらっての帰宅だ。ちなみに現在O市内。


「何て言うか、神鵺君といると事件が絶えないって言うか、本当不思議な事の連続だね」

「危険な事も山盛りなのに、お前ら割と平気よな」

「慣れって恐ろしいものです」

「アブゥ……」

「よしよし、これからお家へ帰りますからね」


 ヘルズガルドのせいで突然変異してしまった俺達の子供、イザヤ。勇者であり魔王候補であったレオンの血を色濃く引いている特異個体のコイツは、勿論異界の者である。戸籍関係やら国籍問題やらは付きまとうが、調べてみると無戸籍無国籍でも就学は出来るそうなので、そこは一安心。いざと言う時は俺の支配能力で何とかしよう、あまりしたくはない事だが。公的サービスには期待しないでおかないとな。幼稚園は私立で、義務教育期間である小学から中学までは公立で考えるとするか。ハハッ、親だな俺。父ちゃんと母ちゃんもこんな感じで、俺の事を育ててくれたのかね。今となっちゃ何してるのかぜーんぜん分かんないけど。


 ……父ちゃん、寂しくしてないかな……。

 母ちゃん、アンタ今何処で何してんのさ。


 そんで兄ちゃん、アンタは彼女次々変えてんじゃないよタラシ。刺されるぞいい加減。


「……ちょっと突飛な話になるけど、神鵺君ってお兄さんがいるんだよね。って事はご両親もいいぃぃぃいいぃいい!!?!?」

「ん? 予知か?」

「さ、ささ、さ、30秒後! こここここっちに! 暴走車が!」


 おいおい事故か。

 

「落ち付け、カウントダウン」

「りょ、了解!」

「レミィ、詠唱しとけ」

「あ、良いんですか」

「構わん、認識阻害しとく」

「では」


 優のカウントダウンに合わせて、人々の喧騒が大きくなってきた。

 例の暴走車が近づいて来たか。

 まぁ、俺の力ならソイツだけ吹き飛ばす事も出来るんだが、騒ぎは広めたくないし。


「そのまま真っ直ぐな」

「ぶつかるんだけどぉぉおおおおおおおお!!!?!?!?」

「《翼式飛行ウィングライド》」

「《|地属性操作合成魔法:斥力縛鎖リパルトチェイン》」

「いぃいいいいやぁぁあああああああ!!!?!?」


 情報操作で認識阻害を施し、車体に噴出翼を生やして浮かせ、難を回避。

 その隙にレミィが魔法で斥力の鎖を操り、暴走者を拘束。中の奴は……眠りから覚めた様子で。夜勤明けの帰りかテメー。


 まったく、人様に迷惑を掛けるもんじゃないぞ?

 車体をゆっくり降ろして、安全運転で、オネガイシマス。


「ふぅ」

「……周りの皆大騒ぎなんだけど……」

「気にすんな、死傷者は出て無いんだし」

「きょくたぁん……」

「ガキまでいるんだ。一難去ったなら、あとは知らんぷりが最善だろ」

狩猟者プレデターの存在が明るみに出ては困りますしね」

「怖いなぁ……」

「エゥ、プヒャ、ヒャ」


 イザヤの奴、泣くと思いきやこの揺れを楽しんでやがる。

 流石、図太いな。


「……」


 イザヤ=ヒリウス、お前は一体何になるんだろうな。


 と、思ってたら後ろの方で自動防衛機構が働いた。

 って事は、害意ある攻撃が?


「ンッ!?」

「何!?」

「ま、さ、か」

「アァウ、ムッチョ?」


 後ろを見てみると、銃を持った黒服の乗った黒い車が数台と、バイクに乗った男が後ろを付けていた。

 明らかな殺意を感じる視線は、何度も死線を潜り抜けた狂人のソレだった。


狩猟者プレデター!」

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