第14話 一日彼氏、始めました
カクヨムの予約で安心しきっていた結果がこの投稿忘れだよ!!!!
(なろうメインで読んでる方々本当マジすいませんでしたorz)
執事ケインの参入から二日後。土曜の事だ。
メイドの一人に休暇を与え、俺の彼女として共にO市へ出掛ける事になった。
何を隠そう、O市は故郷のようなもので慣れた地なのだ。
遂に、俺のリアル彼女いない歴と年齢とのチキンレースに決着が付いた。
年齢の勝利だ。
彼女の名前は沖本 優。180cm超えの大きな身体がコンプレックスだが、もの腰柔らかそうな雰囲気を持った女性だ。包容力を漂わせながら、守ってやりたくなる感じがする。理想的な彼女。
とでも言うと思ったか。
「こんなんなら彼氏彼女じゃなくて普通にデートで良いんじゃなかったのか」
俺達二人は、今、O市の喫茶店でカップルパッフェを互いに突っついていた。
おい何だよこのパッフェ美味いな。
じゃなくて、カップルになったからってこれは安直過ぎるだろ。今まで彼女がいなかった俺が言えたものじゃないが、敢えて言わせてもらえば、彼氏彼女って言うのは単に交際している男女の関係であって飾りじゃねーんだよ。見せびらかすようなもんじゃねーんだよ。
「だっ! だって、他に何すれば良いか分からなかったんだもん! それに彼氏彼女なら、こう言う事も出来るし、この機に神鵺君の事、もっと知りたいし……」
「この一ヶ月近くで大体俺の事は分かったはずだがね。何なら体つきでも知るか、結構肉体改造されてっぞ」
頭の中はお花畑。かと思いきや一人勝手にシリアスな妄想抱いて突っ走る傍迷惑女郎。メンタル弱いくせに変なところで強情なんで、一人デスコースターまっしぐらの大馬鹿者。俺の嫌いな分類だ。
聞くに子供の頃から大きい身体が嫌で、それなりに可愛いからと告る男子をことごとく避けていたらしい。自分じゃ釣り合わないんだって。しかし今になって彼氏がいないのは寂しいと思い、この際俺で良いから一日だけでも彼氏になってくれと言うわけだ。失礼な奴め。
何て言うか胸糞悪い。
ポエマー。
ってか気持ち悪い。
止めて下さい胃もたれします。
この物語が何かもう一度、トップに戻って確かめてみろ。ソウルダッシュだ。異世界へ出向いて大暴れする俺の姿にスカッとし、調子乗ってるクソ共のアレコレを無駄にして楽しむ爽快ブラックコメディだ。何だってイロハのハで初っぱなデートしてんだよ!?
決してメイドとイチャイチャするラブコメなんかじゃねぇぞこれは!?
誰のせいでこんな展開になったんだケインのせいだチクショウ!?
「あの爺は後で仕置きだな、"アレ"ぶちこんでやるか」
「……? "アレ"、って、何ですか?」
「呪いの記憶。お前もぶちこまれたいのか?」
「折角ですけど遠慮します」
「よろしい」
優が遭遇した呪いの記憶、アレは《情報操作》を駆使して水に染み込ませ、容器に入れて保存してある。知的生命体が何らかの形で吸収すれば、ソイツの意識はあの恐怖アートの記憶へ陥るのだ。
勿論、壊れない安全ラインで効果が切れるように調整してある。
使う時が愉しみだ。
「……それにしても、本当にいつも美味しそうに食べますね」
「そりゃ美味いもんは美味いからな。ほれイチゴ」
「あっ、ありがとうございまぁーむっん、むぐ……んん~っ♡」
「美味そうに食うな。心の栄養は摂れたか?」
「はいっ!」
「そりゃ良かった」
その後もショッピングモールで買い物したり、ゲーセンで遊んだり、恋愛映画なんか見てチャッカリ楽しんでしまった。
午後3時半過ぎ、そろそろ良いか。
後ろを振り返って、怪しい格好してる二人組へ声を掛ける。
「仕事はどうした馬鹿共」
「えっ?」
「バレてた!?」「でしょうね」
俺らの後をついてくる奴等がいたんで調べてみたら、足立姉妹だった。
問い詰めてみると、信の奴が代わりの仕事を請け負うってんで調査、もとい、尾行して来るよう言われたらしい。統轄はどうした執事ケイン。
「簿記の仕事でいなかったので、その隙に」
「抜け出しちゃいました!」
爺さん、頼んでもいないのに家計まで管理するんか。”アレ”は見送ろう。
まぁそれはともかく、三人は後で仕置きだな。信は、こちょばしの刑にでもしとくか。悪魔や天使の類は、脇腹が弱点らしい。
「……じゃぁ……折角ですし、ここからは四人で」
「来い」
「ふぇっ!?」
手を繋いでその場を離れる。
姉妹には運動神経の流れを抑える情報ウィルスを流し、動きを止めておく。優と面接した時にも使った《金縛り》だ。息も止まるが、意識が揺らぐタイミングで効果が切れるよう設定してある。死ぬ心配は無い。
「あ、あの……?」
「抑えんな、お前のしたい事はそんな簡単に邪魔されて良いモンじゃねぇだろ」
「で、でも足立さん姉妹だって……」
「アイツらは良い、今はな。今は……彼女のしたい事やらさせろ」
「……神鵺君……」
柄にも無く彼氏面してしまったが、今の俺は彼氏だからな、問題は無い。ただ、邪魔されて嫌な顔してたくせして、自分から引き下がった事が気に入らないだけだ。
「人間もっと欲深くて良いんだよ。彼氏が欲しいなら、出来るように動け。一昨日みたいにな」
「……そっか。神鵺君は、自分に正直な人が好きなんだね」
「ほざけ抜かせアホかテメー。…………その逆が嫌いなだけだ」
「……そう言う事にしておきますね」
「ぶぅー……」
適当に座れる場所を探し、優を座らせて飲み物を買いに行った。
歩き疲れているみたいだ。デカい癖して体力の無い。
「紅茶、紅茶……俺はガラナジュース……やっぱ紅茶」
こういう飲物一つ取っても、自分と違うものを飲まれると印象ダウンするんだったっけか。女って難しいな。
「おーうのー……みー……もの……優?」
戻って来たら、優がいなかった。
何だこの御決りパターンは。
「チッ。ったく、勝手にウロチョロしてんじゃねぇぞド阿呆……」
《情報操作》で過去の出来事をあさると、おやまぁヤンキーに絡まれて連れてかれちまいましたか。んで? 行先は?
「うぉっほ流石ヤンキー、やる事が違うね」
まだ日も傾いてないってのにラブホっすかぁ~マジかぁ~。
行かなきゃなりませんかぁ~。
仕方無いよなぁ~。
ただ受付の前通って行くのは気まずいんで。
「悪魔、聞こえるか。すまん、ちと今から伝える座標に門繋いでくれんか。優が攫われてな。慌てんな落ち付け、まだ大丈夫だから深呼吸。はいOK」
門が開いた。んではチャッとヤンキー三人をボコボコにー……しました!
邪念混じりに記憶処理して、この3人にはホモになってもらう。
起きた後はテメェらでよろしくやってろ、落ちこぼれ共が。
ナイフまで使って脅しやがって。
ここが法治国家の日本で良かったなテメェら、命拾いしたゼ。
異世界だったら常識は通じねぇぞ。
「ったく、彼氏いないって何嘘こいてんだド阿呆」
「あぁ、そっか、今日一日は彼氏いたね……」
「エロい格好しやがって。我慢するコッチの気にもなれや」
「ぁはは……」
「着崩れ直せ。門から出るぞ」
「……うん」
っはぁ~マジ、メンドクサイ。
こっからもう一台詞無いと拗ねるんだよな。
まぁ、それで気が済むなら言うけど。
「……まぁ、無事で良かったわ」
「ッ……神鵺君、今……」
「……まだ4時前か、他何処か__」
「……貴方は優しいよ。神鵺君」
「……」
お前にとっちゃそうなんだろうな。
”俺の女”を取られたくないって思うのは当たり前の欲望だろうに。
「手、繋ご?」
「あいよ。姉弟にでも見られちまうかもな」
「そんな事言わないでよぉ!」
まったく、デカい癖して可愛いヤツだ。
「悪魔にも礼言っとけよ」
「うん」
そしてやっぱりこれはソウルダッシュ。
この後異世界訪問が待ってるんだな。
ちと形が違うのだが。それに関してはまた次の頁で。




