第13話 濡羽一族
さて、武術家ケインの襲撃が終わって(怖いって言うので)レミィに足立姉妹、そんで悪魔と一緒の部屋で(特に如何わしい事も無くグッスリ)寝た。
そして朝、ダイニングに全員連れて行くとケインが立っていた。
食卓には洋食と、ティーセットが数組。
( 'ω')「ふぁっ」
んだこりゃ。
「皆様、おはようございます。昨晩は大変なご迷惑をお掛けし、本当に申し訳御座いませんでした。邸の修理は心配なさらなくて結構です、私が元通りに致しました」
「……ア……ハイ、お疲れっス」
この爺、まさかあの後気合と根性で立ち直りやがったのか。
んで互いに卑怯な手を使いながら負けたって事で? 律儀に執事やるって?
バ カ ジ ャ ネ ェ ノ ?
「勝手ながら朝食をご用意させて頂きました。どうぞ席へ」
とりあえず促されるまま席へ着いた。
「フル・ブレクファストか。また豪勢な」
「ええ。これでも近世では、イギリスで本当に執事を務めていたのですぞ?」
「ふーん?」
メニューはスコーンにロールパン、オニオンスープ、ベーコンエッグとポテトサラダ、ベイクドビーンズ(枝豆)、リンゴにブドウなどなどフルーツ各種、デザートにはカスタードプディング(要はプリン)。
イギリスで一番美味いと称される伝統料理、フル・ブレクファスト。
まさか日本にいながら食う事になるとは。
そして優の奴が落ち込んでやがる。料理はコイツのアイデンテティだったし、そりゃそこにぱっと出の爺が出て来たらなぁ……。
今日の夜はケインに厨房立たせないでおこう。
「さぁさ、伝統は気にせずどうぞお食べ下さい。紅茶の他にジュースもご用意しておりますぞ?」
「……はぁ……ケイン、俺達は貴族じゃない」
「と、仰りますと?」
「堅い。お前も一緒に喰え」
「し、しかし給仕係がいないのでは私がやるしか……」
「自分らで皿に取れる。伝統は気にするなって、誰が言った?」
「……やれやれ。二度もチェックメイトされてしまうとは、儂も老いたものじゃな」
「老い先長かろうて吸血鬼。んじゃお手を合わせて」
またおかしな奴が加わっちまったな。
これは、楽しい事になりそうだ。
「いただきまぁーす!」
「いただきますっと」
「い、いただきます……」
「ぅぅ……いただきます……」
「いただー」
「いただきます」「いっただきまーす!!」
「うむ、いただきますじゃ」
こうして、黒金剛石の象徴で恐れられる神条 神鵺と、その配下で構成される初の狩猟者専属一味、濡羽一族が出来上がった。この名が生まれ、そして広まるのは、もっと先の話になる。
* * *
この後、優に怖い思いさせた事を謝って「出来る事なら、一つ言う事を聞こう」って詫びを聞いてみたら。
「じゃ、じゃぁ……」
奴めとんでもねぇ事言いやがった。
「一生彼氏がいないのは寂しいので、1日だけ、私の彼氏になって下さい!!!」
「…………」
これソウルダッシュ。異世界蹂躙ブチ壊しコメディなの。
地球でデカ女に彼氏なって下さいって言われるとか。
「何処のラブコメだァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!」
―――――――データ―――――――
氏名:神条 神鵺 性別:男 年齢:18歳
職業:専門学生
クラス:狩猟者/銃闘士
契約者:悪魔
クリスタル:黒金剛石
レベル:12
【ステータス】
筋力:A 敏捷:A+ 生命力:B
感覚:C+2 器用:C+3 知力:B+3
精神:C+2 幸運:B 容姿:C
【能力】
《思考世界:EX》
《放射:A》
《情報操作:A+》
毎日投稿出来るのは溜め込みのお陰。
堅実に地盤固めしていった次は何時もの異世界訪問……とは、いかない模様。
=== 次回予告 ===
ようお前ら、神条 神鵺だぜ。
可愛いメイドに優秀な執事と言った配下を手に入れた事で、生活の基盤は出来上がった。
しかし何故こんな事になったんだ。
まさか俺に彼女が出来るとは。
しかも1日彼氏が終わろうとした所で、"異世界召喚"だと!?
大切なモノを思い出す時、新たな力が開花する。
次回ソウルダッシュ〔ハ 掃き溜めに鶴〕
「「この手は絶対……離さない!」」




