13 シノビの里①
目的地へ向かう車内で皆が束の間の休息をとっている中、俺は寝付けずにいた。今回の任務失敗は完全に俺のせいだ。ディアンについては…正直今でも何かの間違いなんじゃないか?って気持ちもある。そんな俺のこの甘さが失敗の原因だ。
レイやリゼは完全に自分のやるべき事をこなした。特に年下のレイの異常な強さには驚いた。最初は面白いガキくらいの認識だった。
しかしあの初動の早さや、敵幹部を退けたという戦闘能力は俺のずっと前を走っている。今ではレイには尊敬の念すら抱いている。あのリゼが期待するのも頷ける。
シアナやエリもチームとしての自身の役回りをしっかりこなしていた。
なのに…俺は…!!
自分自身への恥ずかしさや怒り、悔しさで顔が熱くなる。
いや、落ち着け。まだ任務は続くんだ。
冷静に自分に出来ることをしっかりこなすのみだ。
強く拳を握りしめ、気持ちを立て直す。
急にレイがむくりと起きだし神妙な顔で天井を見つめている。皆も何か異変があるのかと心配になり、体を起こしレイを見る皆が息を呑み様子を見守った。
「腹減ったぁ…。」
レイは力なく言い、俺の肩の力も抜ける。
「もう!紛らわしいな!何事かと思ったじゃない!」
エリに怒られてレイは拗ねた様子で涙目になっている。リゼはため息をついて、シアナは呆れた様子だ。
おいおい。かわいそうだろ…食べ盛りの男子なんだから。
「レイ、こんなもんで良けりゃ食うか?」
携帯食料をいくつか渡すとレイはキラキラした目をして喜んだ。こういうところはガキなんだな。
少し和んだ空気は隠れ里に着いた瞬間にガラリと絶望のそれに変わった。
___________
シノビの隠れ里は深い森の中にある。
広大な森林の中の何処に里があるかはシノビ以外は知り得ない。何故なら里に近付こうとする者がいればあらゆる手段で追い払うからだ。一行は里のある森林付近まで車で行き、そこからは徒歩で里まで移動する段取りであった。
しかし計画は崩れた。
森林全体に火の手が上がっているのだ。一体何が起きたのか、これでは少女の救出は不可能ではないか。任務は失敗したという認識が、バチバチと木の焼ける音と共に全員の頭の中を駆け巡る。
まだ少女が生きている可能性があるのならば確認しなければ、しかしどうやって…?
木の焼ける臭いと顔にヒリつく熱気が、少し残った希望を消し去っていく。そして世界は何事もないかのように夜が明けていくのだった。
森林へ到着し十数分程度だろうか。 動揺し動けないでいる4人を朝日が照らした瞬間に不可解な現象が起こる。森林を燃やし尽くさんとしていた炎が一瞬にして消えた。
まるで誰かが手でかき消したかのように延焼が止まったのだ。まだ煙は立っているがなんとか森へ入れそうだ。
有り得ない現象を目の当たりにして混乱するも、任務を続行してる以上は進まなければならない。
強張った表情のリゼを先頭に一行は里へと走り出す。
目的地へ向かう車内で皆が束の間の休息をとっている中、俺は寝付けずにいた。今回の任務失敗は完全に俺のせいだ。ディアンについては…正直今でも何かの間違いなんじゃないか?って気持ちもある。そんな俺のこの甘さが失敗の原因だ。
レイやリゼは完全に自分のやるべき事をこなした。特に年下のレイの異常な強さには驚いた。最初は面白いガキくらいの認識だった。
しかしあの初動の早さや、敵幹部を退けたという戦闘能力は俺のずっと前を走っている。今ではレイには尊敬の念すら抱いている。あのリゼが期待するのも頷ける。
シアナやエリもチームとしての自身の役回りをしっかりこなしていた。
なのに…俺は…!!
自分自身への恥ずかしさや怒り、悔しさで顔が熱くなる。
いや、落ち着け。まだ任務は続くんだ。
冷静に自分に出来ることをしっかりこなすのみだ。
強く拳を握りしめ、気持ちを立て直す。
急にレイがむくりと起きだし神妙な顔で天井を見つめている。皆も何か異変があるのかと心配になり、体を起こしレイを見る皆が息を呑み様子を見守った。
「腹減ったぁ…。」
レイは力なく言い、俺の肩の力も抜ける。
「もう!紛らわしいな!何事かと思ったじゃない!」
エリに怒られてレイは拗ねた様子で涙目になっている。リゼはため息をついて、シアナは呆れた様子だ。
おいおい。かわいそうだろ…食べ盛りの男子なんだから。
「レイ、こんなもんで良けりゃ食うか?」
携帯食料をいくつか渡すとレイはキラキラした目をして喜んだ。こういうところはガキなんだな。
少し和んだ空気は隠れ里に着いた瞬間にガラリと絶望のそれに変わった。
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シノビの隠れ里は深い森の中にある。
広大な森林の中の何処に里があるかはシノビ以外は知り得ない。何故なら里に近付こうとする者がいればあらゆる手段で追い払うからだ。一行は里のある森林付近まで車で行き、そこからは徒歩で里まで移動する段取りであった。
しかし計画は崩れた。
森林全体に火の手が上がっているのだ。
一体何が起きたのか、これでは少女の救出は不可能ではないか。任務は失敗したという認識が、バチバチと木の焼ける音と共に全員の頭の中を駆け巡る。
まだ少女が生きている可能性があるのならば確認しなければ、しかしどうやって…?
木の焼ける臭いと顔にヒリつく熱気が、少し残った希望を消し去っていく。そして世界は何事もないかのように夜が明けていくのだった。
森林へ到着し十数分程度だろうか。 動揺し動けないでいる4人を朝日が照らした瞬間に不可解な現象が起こる。森林を燃やし尽くさんとしていた炎が一瞬にして消えた。
まるで誰かが手でかき消したかのように延焼が止まったのだ。まだ煙は立っているがなんとか森へ入れそうだ。
有り得ない現象を目の当たりにして混乱するも、任務を続行してる以上は進まなければならない。
強張った表情のリゼを先頭に一行は里へと走り出す。




