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言葉で伝える感謝
「あの……」
声を出した瞬間、
自分でも少しだけ緊張しているのが分かった。
「お店に誘ってくださって……ありがとうございました。
ちゃんとお礼、言えてなかったなって思って」
大和が横で、ゆっくり視線を向ける。
「店長が一つ一つこだわって作り上げた空間に入れて……
すごく幸せでした。
東京のお店も、本当に素敵で」
ふっと笑みがこぼれる。
「同じ期間限定のお店なのに、
なんだか全然違ってて……
店長の頭の中、どうなってるんだろうって思いましたよ」
言いながら、
視線を海のほうへ戻す。
「……それにしても、すごく綺麗ですね。
確かに東京にはない景色で……来られてよかったです」
言ったあと、
胸の奥がじんわり温かくなる。
大和はすぐには返事をしない。
でも、
その沈黙がどこか優しくて、
葵の言葉をひとつひとつ
大切に受け取ってくれているように感じた。




