表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
595/615

星空のあとで

星空の時間が終わり、

店内の照明がゆっくり戻る。


葵がバッグを手にして席を立とうとしたとき、

大和は胸の奥に残った熱を持て余しながら、

思わず声をかけていた。


「……及川さん」


葵が振り返る。


大和は一度だけ息を整え、

言葉を選ぶように続ける。


「及川さん、

……いつまでこっちにいるの?」


「明日の夕方には戻ります」


「……そっか」


短い沈黙。

でも、その沈黙の中で大和の迷いが揺れている。


(このまま帰していいのか)

(今日、やっと……同じところに立てたのに)


大和は視線を落とし、

それからゆっくりと戻して、まっすぐに言う。


「明日……俺、オフなんだ」


葵の目が少しだけ丸くなる。


大和は続ける。

声は静かだけど、逃げていない。


「もしよかったら……

ちょっとだけでいい。

昼間、時間……もらえないかな」


葵は驚いたように瞬きをして、

それから、ふっと笑う。


「……はい」


その“はい”が、

星空よりも静かに、大和の胸に落ちた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ