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大和が話す広告
広告代理店との打ち合わせが終わり、
大和は店内のテラスでカメラの前に立っていた。
「じゃあ、大和さん。
最後の一本、お願いします」
(……俺が喋るのか)
最初は断った。
自分が前に出るのは得意じゃない。
灯-tokyo-のときも、
スタッフが撮った自然な姿が偶然バズっただけだ。
でも今回は違う。
灯-OTARU-は、
かなりこだわりをもって作り込んだ場所だ。
(……やるか)
深呼吸して、
カメラをまっすぐ見た。
「灯-OTARU-。
期間限定で、小樽にオープンします」
声は落ち着いていた。
でも、胸の奥は少しだけ熱い。
「昼は喫茶。
少しレトロで、少し新しいメニューを用意しました」
クリームソーダの泡が揺れる映像が重なる。
「夜はバー。
水曜日は完全予約制で、
“伝えたい言葉”をドリンクに添えてお届けします」
予約フォームの一瞬が映る。
「22時からは、星空の時間もあります。
よかったら、来てください」
最後に、
テラスの海風が大和の髪を揺らした。
撮影が終わると、
スタッフが小さく拍手した。
「大和さん、これ絶対バズりますよ」
(……そうか)
大和は照れくさく笑った。




