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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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育つ気持ち

広告ラッシュが始まってから、

葵は毎週、心が揺れていた。


昼の灯-OTARU-も、

夜の灯-OTARU-も、

星の灯-OTARU-も、

海風の灯-OTARU-も。


どれも、

店長らしい。


映像を見るたびに、

胸の奥がじんわり温かくなって、

少しだけ苦しくなる。


会社でもSNSでも、

「行きたい」「絶対行く」の声が溢れている。

そのたびに、

葵の胸の奥で何かが静かに波打った。


(……行ってみたいな)


気づけばその言葉が、

はっきりと形になっていた。

自分でも驚くほど自然に。

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