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海風の灯-OTARU-
次の広告のチェックを終えたのは、
また深夜だった。
昼のテラス。
夜のテラス。
海風に揺れるカップの湯気。
グラスの水滴。
そのどれもが、映像の中で静かに呼吸している。
昼も夜も、海風と。
(……これで全部出揃ったな)
大和は椅子にもたれ、
天井を見上げてゆっくり息を吐いた。
毎週の広告。
メニューの調整。
予約フォームのテスト。
スタッフ研修。
本社とのやり取り。
気づけば、休む暇もないほど忙しい。
それでも、不思議と前に進める。
(……応援してます)
葵の言葉が、
また背中をそっと押した。
その一言が、疲れを静かに溶かしていく。




