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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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18年前の記憶

葵のDMを読み終えた大和は、

思わず小さく息を吐いた。


(甘いの、いろいろ飲むんだな)


カシス、ファジーネーブル。

自分の世界にはなかった名前ばかりだ。


(……まあ、そうだよな。

 俺とは違うよな)


でも、

その“違い”が不思議と心地いい。


大和は指を動かした。


---


「甘いお酒、いろいろ飲むんだな。

 俺は本当にビールと熱燗くらいで。

 他のはほとんど飲まないよ。


 及川さんとお酒の話ができるようになるとはね、

 しみじみしちゃうね。」


---


送信したあと、

大和は画面を見つめたまま、

ほんの少しだけ息を止めた。


(……言いすぎたか)


“しみじみしちゃうね”なんて、

普段の自分なら絶対に言わない。


あのとき未成年だった葵とお酒の話をするなんて

本当に月日が流れたんだな。

記憶がすっかり18年前に戻っていた。

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