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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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画面に表示されたことば

表示された文字を見た瞬間、

息が止まった。


> 「待ち焦がれた再会」

> 「再び巡り会えた喜び」

> “長い時間を越えて届く想い”


視界が一気に滲む。


(……再会)


(待ち焦がれた……再会?)


胸の奥が熱くなって、

呼吸がうまくできない。


スマホを握る手が震える。


(……そんなの)


(そんな意味、だったの)


---


18年前の記憶が、

一気に押し寄せる。


大和の横顔。

優しい声。

不器用な笑顔。

あの日の別れ。

言えなかった気持ち。


そして今日の、

あの静かな「オリンピックです」。


(……私が及川 葵だとわかってくれたんだ)


涙じゃない。

でも、

泣きそうなほど胸がいっぱいだった。


葵はその場で、

ベンチに座ったまま動けなくなった。


夜風が吹いても、

火照りは冷めなかった。

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