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言葉の代わり
頬が熱い。
胸の奥も、
手の先も、
どこかふわふわしている。
(……酔ってるだけ?)
でも、
酔いだけじゃ説明できない。
大和の手元の動き。
照明に照らされた横顔。
静かな呼吸。
シェイカーを振るときの、あの少しだけ真剣な目。
思い出すたびに、
胸の奥がじんわりと熱くなる。
(……なんでこんなに)
歩くたび、
心臓の鼓動が少しだけ早くなる。
夜風に当たっても、
火照りは冷めない。
むしろ、
大和の声の余韻が身体のどこかに残っている気がした。
(……お酒のせい?
それとも……)
自分でも分からない。
分かりたくないのに、
気づきたくないほど胸がざわつく。
葵はスマホに触れず、
ただ夜の街を歩き続けた。




