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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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火照りと余韻

灯 -tokyo- を出たあと、

夜風がひんやりと頬を撫でた。


さっき飲んだオリンピックの余韻が、

まだ喉の奥に残っている。


(……ちょっと強かった、かな)


でも、

胸の奥の火照りはお酒だけじゃない気がしていた。


大和の横顔。

氷の音。

シェイカーのリズム。

「……オリンピックです」と置かれた一杯。


全部が、

胸の奥に残って離れない。


---


歩いていると、

同僚の声がふと蘇った。


> 「夜のカクテル、全部“意味”あるらしいよ」

> 「言葉の代わりに出す一杯なんだって」


(……言葉の代わり)


胸がきゅっとなる。


でも、

スマホを取り出す勇気はなかった。

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