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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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本気の告知

工事中の店内は、

昼間よりも静かだった。


照明テストの光が、

カウンターの木目を柔らかく照らしている。


(……ここからが勝負だ)


大和は深く息を吐き、

広告代理店から届いたデータを開いた。


- 昼のスイーツの写真

- 夜のバーの影の落ちるカウンター

- 期間限定の文字

- そして、大和が仕込みをしている“横顔”が一瞬だけ映る短い動画


「本当に、僕なんか映して大丈夫なんですか」


担当者は笑った。


「大和さんの雰囲気がいいんですよ。

 “行きたい”って思わせる空気があるんです」


大和は照れくさくて、

視線を逸らした。


(……そんなこと、言われたの初めてだな)


でも、

悪くない気分だった。


スマホを取り出し、

投稿画面を開く。


---


灯 -tokyo-

新業態、始めます。

昼はスイーツ、夜は小さなバー。

期間限定で、東京にて。

広告も順次公開されます。

どうぞよろしくお願いします。


---


投稿ボタンを押す。


その瞬間、

胸の奥が静かに熱くなった。


(……見てくれるだろうか)


名前は思い浮かべない。

でも、

“誰か”の顔が浮かぶ。


工事の音が再び響き始め、

大和は気持ちを切り替えるように

カウンターの高さを再確認した。


(やるべきことは山ほどある)


でも、

心の奥では確かに何かが動き始めていた。

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