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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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聖地巡礼

葵は、最近の自分が少しだけ変わったことに気づいていた。


大和の投稿に呼応するように、

空を撮り、

ココアを左に寄せ、

光の入り方をそっと整える。


それだけで、

胸の奥がふわっと温かくなる日々。


(……幸せだな)


最初はそれだけで十分だった。

十分すぎるほどだった。


大和が見てくれている。

それが分かるだけで、

一日が少しだけ軽くなる。


でも──

ある日、ふと気づいてしまった。


大和の投稿につく、

たくさんのコメント。


「素敵ですね」

「今日もおしゃれ」

「ラテアートかわいい」


みんな、

当たり前みたいに話しかけている。


(……いいなぁ)


胸の奥が、

ほんの少しだけざわついた。


自分も、

本当は話したい。

直接、言葉を交わしたい。


でも、できない。


コメント欄に書きかけては消す。

何度も、何度も。


(どうしよう……もっと、近づきたい)


その夜、

葵は検索窓にそっと指を置いた。


> 「ラテ 雲 カフェ 東京」


心臓が少しだけ早くなる。


大和が飲んでいたラテの店を探す。

会えるわけじゃない。

会うつもりもない。


でも、

同じ場所に行きたい。

同じ味を知りたい。

同じ空気を吸いたい。


その気持ちが止められなかった。

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