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声にならない呟き
大和への疼き。
俊介への不信。
自分への嫌悪。
3人の関係の謎。
偶然の重なりへの恐怖。
そして──
俊介への申し訳なさ。
全部が一気に押し寄せて、
胸がぎゅっと縮む。
俊介を避けたわけじゃない。
嫌いになったわけでもない。
ただ、
自分の感情が溢れそうで怖かった。
でも、それは俊介には伝わらない。
伝わらないまま、
すれ違っていく。
電車の揺れに合わせて、
涙がこぼれそうになる。
スマホを握る指先が震えた。
(どうしたらいいの)
声にならない呟きが、
喉の奥で消えた。




