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山下の大興奮と俊介の冷めた顔
通勤の電車に乗る前から、スマホが震え続けていた。
山下からのメッセージが止まらない。
「俊介!!見た!?見た!?大和さんが!!」
「俺の投稿に!!コメント!!」
「やばい!!手震えてる!!」
朝からテンションが高すぎる。
画面越しでも息が上がってるのが分かる。
(……そんなに騒ぐことか?)
そう思うのに、胸の奥は落ち着かない。
山下の喜びが、逆に自分のざわつきを増幅させていく。
「俊介、今日俺、仕事にならんかもしれん!!」
知らんがな、と返そうとしてやめた。
言葉が喉の奥でつかえる。
なんでだろう。
ただのコメントなのに。
胸の奥のざわつきは、朝よりも深くなっていた。




