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朝から通知で起こされる
目覚ましより先に、スマホの光で目が覚めた。
画面には、見慣れない通知。
――山下さんの投稿に、大和さんがコメントしました。
一瞬で眠気が吹き飛んだ。
胸の奥が、じわっと重くなる。
(……なんで朝から他人の名前なんか見なきゃいけないんだ)
寝室のドアは閉まったまま。
葵はもう別の部屋で寝るようになって、どれくらい経つだろう。
静かな朝が、今日はやけに遠い。
通知を開くと、昨夜の写真が映った。
灯のカウンター。
二色のだし巻き。
山下のはしゃいだ投稿。
その下に、大和の丁寧なコメント。
「昨日はありがとうございました。またぜひいらしてください」
胸の奥が、きゅっと縮む。
17年間、こんなふうに心臓がざわつく朝なんてなかった。




