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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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味の衝撃

一口食べた瞬間、俊介は言葉を失った。


葵のだし巻きとは違う。

でも、どこか似ている。

“似ている”のに“違う”。


その微妙な距離が、胸を締めつけた。


山下は「うまっ!」と笑っている。

俊介だけが、静かに沈んでいく。


(……なんで葵はこれを作れたんだ)


答えは出ない。

でも、胸のざわつきは強くなるばかりだった。


「おい!俊介、ちょっと動画撮って」

山下は静止画だけでは物足りなくなったらしい。

スマホを俊介に渡してくる。


「どんだけだよ…」

俊介は呆れながらも撮影開始のボタンをタップした。


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