前へ目次 次へ 371/489 コラボメニュー 山下が見せてきた画面には、 冬のコラボメニューの写真が並んでいた。 その中に、二色のだし巻きがあった。 俊介の胸が、一瞬だけ止まる。 「……これ、なんでこんなにバズってるんだ?」 葵が作ってくれた朝を思い出す。 あの時が初めてだった。 流行り物を作るタイプでもない。 誰かの真似をするタイプでもない。 なのに、どうしてあれを作ったんだろう。 どこで知ったんだろう。 そもそも、葵って流行に乗る人だったか? 分からない。 その“分からなさ”が、じわじわ胸に広がる。